シーズン一番手!「極早生(ごくわせ)みかん」を楽しんでますか?
いくつも食べたくなる爽やかな味 元気になれそう
真冬のお正月でいただくみかんにはない、爽やかな香りとジューシーさが特徴です。皮を剥いて頂くときにでるえも言われぬ柑橘の香りに、初秋の季節感を強く感じます。
食欲の秋、美味しいお料理の食後に、甘酸っぱくみずみずしいみかんは口をさっぱりしてくれます。また、汗ばんだり乾燥したりの秋のお天気に、疲労回復や制汗に効果があるクエン酸を多く含む「みかん」はもってこいですね。
本日は、「極早生みかん」を皮切りに秋から冬にむけて、品種により味わいがどんどん変わってゆく「みかん」のお話です。
年中楽しめる温州みかん、季節により品種と味わいが全然違う!
みかんの花 手遊び歌「みかんの花咲く丘」を思い出し懐かしい気持ちに
【9~10月頃に出荷】【極早生(ごくわせ)みかん】
夏の名残がぬけきらない季節に出荷されるみかんで、果皮に青みが残っています。果肉がジューシーで酸味がやや強めなのが特徴。甘酸っぱいのが好きな人におすすめ。じょうのう膜(袋)が比較的薄いのでやわらかく食べやすいのも魅力です。
【10月下旬~12月頃に出荷】【早生(わせ)みかん】
果皮はほぼオレンジ色に染まり、甘味とほどよい酸味が楽しめます。
早生みかんも、じょうのう膜(袋)が薄くて食べやすいです。
【11月下旬~12月下旬頃に流通】【中生(なかて)みかん】
酸味が少なめで甘味が強いのが特徴です。果皮は濃いオレンジ色で大きな扁球形をしています。じょうのう膜(袋)は早生種に比べると少し厚くなりますが、日持ちはよいです。ただ成長しすぎると果皮が果肉から浮きやすく、味が落ちてしまいます。
【12月下旬~3月頃に出荷】【晩生(おくて)みかん】
シーズン最後のみかんです。品種としては「青島温州(あおしま)」がポピュラー。基本的に1か月ほど貯蔵して、甘味を強めてから出荷されます。じょうのう膜(袋)がやや厚めですがほどよい酸味とコクのある甘さが特徴です
【5~9月頃に市場に流通】【ハウスみかん】
温室栽培されるみかんの総称で、栽培に手間がかかる分、価格は高くなりますが、甘味が強くて食べやすいのが特徴。サイズはやや小ぶりで、果皮はきれいなオレンジ色をしています。
年間を通して、味比べができますね。
落語「千両みかん」のみかんはおいくら?
もう少し先のお楽しみ 炬燵のみかんもいいものですね
さて、そのお値段ですが、江戸時代の物価変動は大きく、換算方法も諸説あるため、現在の価値に換算すると1両は4万円~13万円。みかん1個に、宝くじにあたったようなとんでもない大金をはたいたのですね!
「紀伊国屋 みかんのように 金を撒き」と詠われた紀文こと紀伊国屋文左衛門(1615~1718)のみかんの話も有名です。船便がたたれ江戸でみかんが暴騰したとき 、決死の覚悟で船に乗り込み紀州みかんを江戸に送り、さらにその儲けで江戸で塩鮭を買い込み京阪神に運んで巨利を得たとのことです。口にするだけでなく、お供えにも使われるみかんでしたので、「みかん」は貴重な果物だったようです。
ちなみに、鏡餅のお供えは、白い餅は「鏡」、みかん(橙)は「玉」、干し柿は「剣」と三種の神器をあらわしているそうです。みかんは欠かせませんね。
青いみかんほど多く含まれる「ビタミンP(ヘスペリジン)」とは?
極早生みかんの断面 緑の薄皮とオレンジの果実のコントラストが鮮やか
体を温めて冷えを解消し代謝を促すとして、ダイエットや美容面でも注目されています。
青みかんのジュースやサプリも密かに人気です!
スポーツや運動会、様々なイベントが開催される秋。手軽にむいていただくことができるため、持ち歩くにもお手軽です。頑張るこの季節に、積極的にとりいれていきたいですね!