「春の山菜が苦手」という人向き!? 元気になる! くせの少ない美味しい明日葉(あしたば)
明日葉は伊豆七島が原産地。自然に群生していき伊豆半島さらに湘南海岸付近や房総半島、四国・瀬戸内にまで広がった
山菜を食すと天然の苦味や辛味が冬の間に縮こまっていた体に刺激を与えて目覚めさせ、苦み成分に含まれるポリフェノール類やビタミンで、春にむけて、活動的な体にしてくれるといいます。
明日葉は葉をつんでも明日になると新しい葉をのばすといわれるくらい成長力が旺盛で、江戸時代より漢方や強壮剤として食されました。くせやあくが少なく、その年に芽生えた若い葉を、おひたしや天ぷらにして食します。
近年青汁のケールを上回る栄養が再注目されてます!
八丈島の飢饉をすくった最強食材、明日葉(あしたば)
明日葉の具だくさんお味噌汁
明日葉の効能の証言として、八丈島の飢饉の話は有名です。大飢饉や船便が到着しなくなり食物が極端に不足したときも、明日葉だけで飢えをしのぎ、餓死者をだすことなく乗り切ったというのです。明日葉はカロリー的にはそれほどでもないのですが、栄養的にバランスがとれています。
明日葉の栄養は、豊富な栄養素で知られるケール(青汁の原料)やほうれん草などの青菜と比べてもタンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維の含有量は群を抜いています。現代では明日葉茶や明日葉青汁、そのほかサプリメントなども市販されていますね。
ご自宅の庭に自生していることも多いのでは?最近ではプランター栽培も人気です。
明日葉の根強い人気はなんといってもこの抜群の栄養力と育てやすさからきています。
厚生省調査によれば、伊豆諸島の島民の成人病の病罹患率は、全国平均にくらべ低いとの結果もあります!!
明日葉を食す習慣がなにかしら関係がありそうですね。
ほんのり甘い茎に明日葉の健康パワーの源が含まれている!? 明日葉にしかない「カルコン」とは?
春の山菜 盛り合わせ
葉にはほのかな苦味があり、茎はほんのり甘いのが特徴です。
伊豆諸島では明日葉の天ぷらは名物で美味しいですね。
天ぷらのほかにも、炒め物、お味噌汁、など色々な料理に使えます。明日葉入りお好み焼きもいけますよ!
明日葉を自宅で調理する場合、茎も捨てずに食べましょう。茎や葉を切ると、切り口からじわ~っと黄色い液が現れます。 この黄色い液に含まれているのが、カルコンとクマリンという成分で、抗菌作用があり、がんやアルツハイマーを予防する働きがあるといわれています。
特にカルコンはあしたば以外の植物にはあまり含まれていない成分で、潰瘍の原因になる胃酸の分泌を抑えたり、血栓を予防する作用もあるといわれています。
明日葉の健康パワーの源が茎に多くふくまれているので、捨てるなんてもったいないですよね!
茎をアスパラガスの代用にしてベーコン巻きなどもいいですね。
明日葉は意外に火が通りやすいため、炒めものの前に下ゆでをしなくても食せます。それでも下処理をしたい場合は、葉と茎をわけて下茹でし、葉の茹ですぎを防ぎましょう。
明日葉の旬は2月~5月です。黒ずんでいたんでいない、新鮮なものを選んで是非お試しください!
参考:今日から元気が蘇る「明日葉」 ハート出版 山内慎一監修