二十四節気「啓蟄(けいちつ)」…初候「蟄虫啓戸(ちっちゅうこらひらく)」
七十二候は、初候「蟄虫啓戸(ちっちゅうこらひらく)」、季節の花は菫などです。
暖かさに誘われて穴を出る虫たちと満ちる月
さて、今年の啓蟄は満月であり、巳の日です。この重なりはとても始まりの季節にとって良いと申しました。巳の日とは、金運や商売繁盛(仕事運)などにまつわる良運を祈願するのにふさわしい日で、昔から「巳の日詣り」という行事があります。満月も、満ちる日という意味で、同じような意味があることが最近注目されています。
「繁栄の象徴」と言われる蛇が穴から這い出ると言われる日に、同じ意味を持つ「巳の日と満月」が重なることはとてもおめでたい気運がしますね。
今年一番小さく見える満月
3月5日の夕方(16:33)*に今年一番地球から遠くに位置した月は、翌6日未明(03:05)*に満月となります。そして、少しずつ地球に近づいて来る…というわけです。一番遠くから戻ってくる月。冬眠から覚める蛇。そして巳の日。何かを暗示するような気がしませんか?
というより、こんな吉日はそうない!と、自分に暗示をかけて「繁栄」に向けて気持ちを新たにしたいものです。
*日時は、国立天文台の予測を参照しています。
この季節の自然の楽しみ
別名を相撲取草(すもうとりぐさ)と言い、かぎ状の花をひっかける遊びがあることが名づけられました。
今では、花遊びをする野原が少なくなってしまいましたが、天気の良い休日に菫の花咲く野原へ出かけるのも良いですね。
虫出づる頃、良い運気と一緒に季節の醍醐味を身を以て受け止めてみませんか?
*俳句歳時記「春」 より抜粋
《参考文献・サイト》
俳句歳時記「春」、「新年」 角川ソフィア文庫
国立天文台ホームページ