よく似た山菜。わらび、ぜんまい、こごみの見分け方は?
地面から「魔法の杖」のような山菜がニョキニョキ
「わらび」の先端は分かれている。山菜そばに欠かせない
漢字で書くと「蕨」。
ぜんまいとこごみは、先端が大きくグルッと巻いていますが、わらびは先端が小さめで、二つ~三つに枝分かれしているのが特徴です。分かれた先端はこぶし状になっていて、ツヤがありません。茎の断面は円形。
アク抜きに手間がかかりますが、下処理したものが販売されているので、手軽におひたしや漬け物、みそ汁や和え物として食べることができます。
〈参考:旬の食材百科「わらび」〉
〈参考:オリーブオイルをひとまわし「ワラビは食感が特徴の春が旬の山菜」〉
「ぜんまい」には綿毛がある。ビビンバのナムルでおなじみ
漢字で書くと「薇」。
若い芽の先端はわらびと違い、まるで魔法の杖のようにクルクルと渦巻き状になっています。全体的に茶色っぽい綿毛に覆われているのが特徴です。成長すると渦巻きの中に収納されている葉が大きく開き、綿毛がなくなります。
若芽の収穫後は先端の渦巻きの部分と綿毛を取り除き、アク抜きをして、乾燥させたり塩漬けにしたりします。乾燥させたぜんまいは水で戻し、ナムルのほか、和え物や煮物、おひたしや炒め物などにして食します。
〈参考:旬の食材百科「ゼンマイ」〉
「こごみ」はアク抜き不要。天ぷらや和え物で
漢字で書くと「屈」。
わらび、ぜんまいと大きく違うのは、アク抜きをしなくてもいいところです。ふきのとうやたらの芽のように天ぷらにすると美味。サッと茹でると独特なぬめりが出ますが、おひたしや和え物にして食べることができます。
〈参考:旬の食材百科「コゴミ」〉
〈参考:『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』高橋書店〉
〈参考:『日本の食材帖』主婦と生活社〉
わらびも、ぜんまいも、こごみも、シダ類の山菜です。若い芽だけを見ると、ニョキニョキと地面から生えていて、先っぽがクルクルとなっていて、慣れないと見分けがつきませんが、それぞれに特徴があって、独特のおいしさがあります。山菜がおいしいのは6月くらいまで。春ならではのおいしさを楽しみたいですね。
見た目も味もわらびじゃないのに「わらびもち」