10月からが旬の「カリン」。カリンを食べるには、ひと手間必要なんです!
今回は、10月からが旬の「カリン」についてご紹介します。
観賞用?薬用?縁起物?カリンは多才な果物だった!
花を咲かせるカリンの盆栽
中国が原産とされているカリンが日本にやってきたのは江戸時代のこと。しかしカリンが持つ渋みなどから、当時の人々はカリンを食用ではなく、観賞用として楽しんでいました。特に商いを営む家や、とある地方では、カリンを縁起物として庭に植えていました。「カリン=(金を)借りん」、つまり「借金をしない!」と考えていたのだそうです。
昔は観賞用とされてきたカリンですが、今ではカリンエキスが入ったのど飴をよく見かけますよね。それでは、カリンはいつ頃から食されるようになったのでしょうか。
カリンの認知度が高まったのは、昭和50年代のことです。カリンを使ったお酒が、咳止めや風邪に効くことがメディアで取り上げられたことがきっかけとなったのだそうです。
実は中国では約2000年も前から薬用として利用されていたのですが、カリンが薬用・食用として日本に広がるようになったのは案外最近のことだったんですね。
のど飴だけじゃない!カリンの美味しい食べ方
真っ赤に輝くカリンのジャム
カリンには渋みの原因であるタンニンが多く含まれているため、その渋みをとるために少々手を加えなくてはいけません。しかし、手間をかけて作ったジャム、シロップ漬け、カリン酒などなど…。その独特な酸味や甘味、ほのかに残る渋みが癖になってしまうこと間違いなし!さらに、カリンで作ったジャムは、実の色からは想像できないような真っ赤な色を出すため、味や香りだけではなく、目でも楽しめると思いますよ。
みなさんも、これを機会にカリン料理にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
(カリンを使ったレシピ ⇒ 讃岐の食)
今回は、10月から旬を迎える「カリン」についてご紹介しました。カリンが熟したら、いつもとは少し違った楽しみ方を試してみるのもいいかもしれませんね。
<参考・参照サイト>
丸果石川中央青果
JA長野県
SECOM 美味食材
わかさ生活