地球温暖化、異常気象、猛暑の次は極寒と、季節に関係なくめまぐるしく自然災害が多発する昨今。振り返れば今年は日本も、これまで体験したことがないような集中豪雨を伴う台風に、次々と襲われました。昨年11月にフィリピンを襲った大型台風は、未曾有の規模で、被害も甚大。そんな深刻な被災の爪痕の中から、約1年の歳月を経てこの秋、倒木から作られたテーブルウェアブランド「COCO no Ki」が生まれました。
台風ヨランダからちょうど1年を迎える11月8日に発売されたのは、箸、スプーン、フォークなど全5アイテム(第2弾として、皿、ボウル、バターナイフなどが今冬発売予定)。落ち着いた風合いが、和の暮らしにもしっくり似合います。得られた利益のうち50%が、参加する農家の収入になるという「COCO no Ki」ブランド。環境に配慮する“エコ”、地球規模で生産者を支える“フェアトレード”、そして最近少しずつ耳にするようになった“エシカル”な商品としても、注目してみたいアイテムです。“エシカル”とは、「倫理的な」とか「道徳的」という形容詞。ものを増やすよりも、ものを減らすことが尊ばれる時代の流れの中で、買い物することで社会に貢献でき、人を幸せにできる商品の価値が高まっています。 手に取れば、木のあたたかさが伝わってくる「COCO no Ki」のアイテムたち。天災が生み出した器に込められた人々の想いが、日々を大切に暮らすことの大切さを、私たちに改めて教えてくれるようです。