<気象予報士が振り返る「平成の災害」⑧>地震・火山災害編(平成元年-10年)PR

このうち平成元年~平成10年に発生した3つの地震・火山災害について解説します。
【平成3年6月】平成3年雲仙岳噴火
火砕流は市街地方向へ流下し、避難勧告地域で取材を行っていた報道関係者や警察・消防関係者などがこの火砕流に巻き込まれ、死者・行方不明者43人の被害をもたらす大惨事となりました。
これを受けて、島原市で同月7日、当時の深江町で同月8日に、災害対策基本法に基づく警戒区域が設定されました。
噴火活動は長期化し、度重なる土石流や火砕流等により家屋や道路、農地等に甚大な被害をもたらしました。
【平成5年7月】平成5年北海道南西沖地震

左:地震後の奥尻町稲穂地区(写真提供:奥尻町)、右:地震前と地震後の奥尻町青苗地区(出典:青森地方気象台あおぞら彩時記)
なお、被害が最も大きかった奥尻では、地震計が設置されていなかったため、最大震度6と推定されました。
北海道、東北地方の日本海側では大きな津波が襲来し、奥尻島では最大21m(気象庁発表)の津波が到達して多くの方が犠牲になりました。
また、奥尻町青苗地区などでは、津波と地震後に発生した火災により壊滅的な被害を受けました。
大津波警報の発表より早く津波が到達したことを受けて、気象庁では翌年「津波地震早期検知網」などを整備し、地震発生から3分程度で津波情報が発表されるようになりました。
【平成7年1月】平成7年兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)

建物が倒壊しているようす(写真提供:神戸市)
死者は6434人(平成17年12月現在)にのぼり、多くの方が、建物の倒壊や火災の犠牲になりました。
また、ストレスや環境悪化などによる犠牲者も多く、「災害関連死」が初めて認められるようになりました。
この地震を受けて、地震防災対策特別措置法や耐震改修促進法が制定されたほか、気象庁は、震度観測点を大幅に増設し、震度階級を8段階から10段階への変更しました。
一方で、約138万人のボランティアが活動し、平成7年は「ボランティア元年」と言われるようになり、1月17日は「防災とボランティアの日」と定められました。