「玄関フード」って何だ? 北海道の玄関を雪や寒さから守るガラスの小部屋
玄関がガラスの小部屋で覆われています
玄関をガラスで覆う「玄関フード」とは?
玄関フードの正式名称(?)は「風除室」。外の冷たい風から玄関を守り、中の温かい空気が逃げるのを防いでくれます。このガラスが1枚あるかないかで、玄関の寒さがまったく違ってくるのです。
風と雪と寒さを防ぐ。除雪グッズをフードの中に置いておくと安心。
玄関フードがないと、玄関が凍って開かないことも…
また、朝起きたら雪が30cm以上も積もっていて、雪かきをしなければ道路に出られない、ということがあります。ところが、覚悟を決めて「さあ、雪かきだ!!」と思っても、除雪用のスコップが外に置いてあると、そこまで取りに行くことすらままならないことがあります。そんな時のために、玄関フードの中に除雪グッズを入れておくと安心です。戸を開けてすぐ除雪をしながら、雪をかきかき、門まで進むことができます。
「フードに置いといて~」。イモも漬け物も保存(?)できる便利な小部屋。
広い玄関フードのまわりも、しっかり雪かき
宅配のヤクルトや牛乳などのボックスも玄関フードの中に入れておくことができます。外にボックスを置いておくと雪で埋もれてしまうことがありますが、玄関フードの中にあると、配達する側も配達される側も安心です。新聞などもフードの中に配達してもらうところも多いようです。
また、知り合いが何かを届けてくれるというのに留守にする場合などは、玄関フードを開けておけば、フードの中に置いておいてもらえます。そんな時の合言葉は、「フードに置いといて~」。フードを開けておいても、玄関そのものの鍵をかけて出かけるので、心配ありません。
玄関まわりに食料品が置かれているのはちょっと…、と思われるかもしれませんが、特に漬け物の場合は、外に置けば凍りついてしまう、かといって家の中の比較的寒いところだと、発酵が進みすぎて酸っぱくなってしまう。そう考えると、物置が使えないときは玄関フードの存在はありがたいのです。家の中に入るまでに、扉を2回も開けなければならないのは面倒くさいですが、北国の暮らしにとって、玄関フードはなくてはならない存在なのです。