ダッフルコートとピーコートの意外と知らない定義を解説
ダッフルコートの定義と特徴
エビ漁で有名なベルギーですが、寒さの厳しい北欧の地での漁業はつらく、過酷な仕事です。そんな漁師の仕事着として、目の粗いウール繊維で作られた厚手の服がダッフルコートです。保温性の高いウールを使用したダッフルコートは、防寒性が非常に高く、のちにイギリス海軍の防寒用コートにも採用された経歴を持っています。
■ダッフルコート最大の特徴は「トグル」
ダッフルコートの一番の特徴は、コートの前をとじるときに使用する「トグル」です。トグルとはかぎ爪のような形をしたボタンのことで、輪っかにした紐の中に通して留める仕組みになっています。
もともとは、漁師が手袋をしたままでも留め外ししやすいようにと設計されたボタンです。今では実用性だけでなく、ダッフルコートならではのおしゃれポイントとして人気を集めています。着丈はロング・ミドル・ショートなどさまざまですが、いずれもフード付きで、カジュアルな雰囲気を醸し出しています。
ピーコートの定義と特徴
■海軍ならではの特色が見え隠れするコート
ピーコートの特徴は、リーファーカラーと呼ばれる幅広のダブル襟と、二列になった6つボタン、縦にスリットが入ったマフポケット、そして錨マークの大きいボタンです。リーファーカラーは左右でボタンのかけ方を切り替えられる特徴的なスタイルで、風向きに合わせてボタンを掛け替えれば、風の侵入を防ぐことができます。
マフポケットは両側から手を入れて温められる構造になっており、寒風吹きすさぶ艦上でも寒さをしのげるデザインが採用されています。フードはついていませんが、そのぶん、幅広の襟を立てることで首元をカバーすることが可能です。
着丈は腰までのショートが主流ですが、近年はミドル丈やロング丈のピーコートも流通しています。ダッフルコートとピーコートは、どちらもウール製のコートで、海軍の防寒コートに採用されていたという点は共通していますが、デザインや造りに大きな違いがあることが伺えます。
好みに合わせた選び方のポイント
■カジュアルで優しい印象を出したいのならダッフルコートがおすすめ
特徴的なトグルボタンとフードがついたダッフルコートは、全体的にカジュアルで、かわいらしい印象を与えます。暖色系を選ぶと、さらに柔らかさが増すので、ガーリーなファッションが好きという方にぴったりのアイテムです。シックな装いや、きれいめコーデの崩しアイテムとして活用する方も多いようです。
■大人っぽいコーディネートが好みならピーコートがおすすめ
フードがなく、全体的にシンプルなデザインのピーコートは、すっきりとしたシルエットに仕上がるところが特徴です。パーカーやジーンズといったカジュアルなアイテムも、ピーコートを羽織ればぐっと落ち着いた雰囲気になり、大人っぽさを演出できます。よりエレガントに仕上げたい時は、黒やグレーのロング丈ピーコートを羽織るのがおすすめです。
ダッフルコートとピーコートは、どちらも寒い冬に活躍するあったかアイテム!
寒くなってきたら、自分の好みやその日のコーディネートに合わせて、ダッフルコートorピーコートに切り替えてみましょう。薄手のジャケット・コートから厚手のダッフルコート・ピーコートに切り替えるタイミングに迷ったら、日本気象協会が運営する天気予報専門メディア「tenki.jp」が公開している「服装指数」をチェックしてみましょう。その日の天気や最高・最低気温に合わせて、適切な服装が提案されているので、毎日のコーディネートの参考になります。服装指数は毎日、10日先まで公開されています。お出かけ前にはぜひtenki.jpをチェックしてください。