今日から4月。どんな状況でも先を明るく、新たな一歩を踏みだそう!
角館のしだれ桜
別れも、出会いも、新しい一歩へとつながっていく!
アスパラガス
「新しき出会ひの四月五日かな」藏本聖子
「一枚の転居通知の来て四月」大橋麻沙子
「さまざまの事思ひ出す桜かな」芭蕉
毎年めぐってくる4月は同じようでも、すこしずつ身の周りには変化が訪れます。自分の思いとは違う方向に物事が進んでしまう時、口惜しさや切なさを越えて自分を奮い立たせていかなければなりません。そんな心を慰めたり、励ましたりしてくれるのが桜の花です。
日本列島は南から北へ、花の霞に包まれます
桜の盆栽
満開の桜もやがて散ると、木々は萌え出た若葉が光を通して輝き景色はガラッとかわっていきます。気が早いようですが、4月の農家はもう秋の収穫に向かって準備にかかる時なのです。伊勢神宮や住吉神社では農家の田植えに先立ち、神さまへ捧げるお米を作る神田(しんでん)で田植えの神事が行われます。正に新年度のスタートを切るのです。日々の生活の中で新しいことに挑戦するも良し、これまでの自分を鼓舞して更にステップアップを誓うのも素晴らしいですね。また惰性になってしまっていることを見直すチャンスかもしれません。春の区切りを生かして、花の中で迷いながらも今までとは違う一歩を踏みだしませんか。
昼がすこしずつ長くなる「日永(ひなが)」が嬉しいですね
ぺんぺん草の花
私は昨年、道端になんともかわいらしい花、といっても雑草ですが、とても可憐に感じ写真に撮りハガキを作りました。1年前の4月は緊急事態宣言が発出され、皆が新型コロナウイルス感染症を恐れ外出を控えたため、いつもは賑わう街の中心がひっそりとしてしまう言いようのない不安に覆われていた時期でした。「日永」に「ステイホーム」も重なりましたので、ふだん特に用事がなければ連絡をしない友人に「大丈夫ですか?」というメッセージを添えてハガキを送ってみたのです。人と会うことが難しい時でしたのでたいへん喜ばれ「ありがとう」のメールや電話を貰いました。作業はちょっぴり大変でしたが充実した気持ちを持てたのが嬉しかったです。
なんとなく過ごしてしまえば知らないうちに過ぎていってしまう春の「日永」はパッとつかまえなければもったいない! やがて終わってしまう春は惜しみながらゆっくり楽しむ時にしてくださいね。