5月11日は『鵜飼開き』。日本の伝統的漁法の『鵜飼』って?
今回は、そんな鵜飼の方法と歴史についてご紹介します。
どうやって魚をとるの?
鵜飼では、鵜匠(うしょう)、なか乗り、とも乗りの3人と、10羽程度の鵜によって行われます。一隻の舟に3人が乗り込み、鵜匠のが持つ紐一本一本には、鵜がつながれています。この紐が鵜のどこにつながっているのかというと、鵜の「首」です。鵜飼は鵜が口に入れた鮎を吐き出させることで魚を捕まえる漁法ですが、鵜が魚を胃に入れてしまっては鮎を吐き出せません。そのため、鵜の首に紐を巻き付けて魚が首の部分で止まるようにしているというわけです。
また、鵜飼にはもう一つ重要な道具があります。それは「篝火(かがりび)」です。鵜飼を行う舟の船首には、篝火が焚かれています。この篝火は照明の役割のほかに、鮎を驚かせる役割を持っています。篝火の光に驚いた鮎は動きが活発になり、鱗を反射させながら川の中を動き回ります。その鱗の光をたよりに、鵜は魚をつかまえているのです。篝火には、照明の他にもこういった役割があったんですね。
鵜飼はヨーロッパでも行われていた?
現在の日本の鵜飼は観光業としての色が強いのに対して、中国では一般的な漁法として存続しています。そのため、中国では鮎に限らず様々な魚を捕っており、鵜は家畜の一種とみなされているようです。
それでは、他の国ではどうでしょうか。現在は日本と中国でしか行われていない鵜飼ですが、16世紀から17世紀にはヨーロッパでも鵜飼が行われていました。しかし、ヨーロッパでは貴族の遊びに位置付けられていたようです。
鵜飼を見に長良川へ行こう!
長良川の鵜飼は日本の中でも歴史が古く、そこでとれた鮎は皇室に納められています。古くから続く伝統の技を、一度目にしてみてはいかがでしょうか。
公式HP