ウォームビズの服装を選ぶときのコツを詳しく解説
ウォームビズの方法はいろいろありますが、中でも服装の選び方は今すぐ実践できる方法ですので、積極的に取り組むことをおすすめします。
今回は、ウォームビズの概要と、ウォームビズに適した服装選びのコツ、服装選びの注意点について解説します。
ウォームビズとは?
暖房に必要なエネルギー使用量を削減することで地球温暖化の原因となるCO2の排出を抑えるのが目的で、近年は多くの企業が率先してウォームビズに取り組んでいます。
ウォームビズの期間は、令和2年度までは毎年11月1日~3月31日に全国一律で実施していましたが、令和3年度からは働き方の多様化や季節外れの寒暖、地域差などを考慮し、全国一律の実施期間の設定は行わないことになりました。[注1]
現在は、企業が独自の判断でウォームビズの取り組みを開始しています。
[注1]環境省:令和3年度 ウォームビズについて
ウォームビズに適した服装を選ぶコツ
■男性は保温性の高いシャツとベストを活用するのがポイント
男性の場合、ビジネスではスーツスタイルが基本ですので、スーツやシャツの素材を厳選して保温性を高めるのがポイントです。
スーツはジャケット、ベスト、スラックスの3点で構成される3ピーススタイルにし、フランネルやツイードなど保温性の高い素材のものを選ぶと、一日中暖かく過ごせます。
下に着用するワイシャツも、綿100%やリネンウールを使ったものを選んだ方が冷えを感じにくくなります。
さらに、ワイシャツの下に機能性インナーを合わせると、体温が逃げにくくなり、暖房の設定温度を下げても快適に過ごせるようになります。
■女性はパンツスタイルを中心に、ジャケットやインナーで体温調節するのがポイント
女性がウォームビズに取り組む場合、まず肌の露出をなるべく抑えるのが基本となります。
足元の冷えを防止したいのであれば、スカートよりもパンツスタイルを中心にしたコーディネートにまとめるのがおすすめです。
職場の規定などでスカートを履く必要が場合は、40~60デニールのタイツを着用しましょう。60デニール以下なら適度な透け感もあり、カジュアルさが緩和されます。
デニールとは、タイツやストッキングを編んでいる糸の太さを示す単位です。基準は9,000メートルの長さに対する重さで、60デニールのタイツの場合、9,000メートルに対して60グラムということになります。
トップスは保温性の高いニットに、ジャケットを合わせるのがポイント。
フランネルやツイード製のジャケットで、背抜き加工されていないものであれば、冷たい風も通しにくくなります。
ウォームビズの服装を選ぶときの注意点
■1.会社の雰囲気に合わせる
仕事中の服装の規定やルールは会社ごとに異なります。
近年はスーツよりも砕けたオフィスカジュアルも可としている会社が増えていますが、どこまで許されるかは企業によってまちまちです。
保温性・防寒性を重視するあまり、会社の雰囲気にそぐわない格好をしていくとマナー違反とみなされる可能性がありますので、就業規則や周囲の服装などを参考に、悪目立ちしないコーディネートを心がけましょう。
■2.重ね着などで体温調節する
ウォームビズでは室温の目安を20℃としていますが、体感温度は人によって異なるため、肌寒さを感じることもあります。
その場合、カーディガンやジャケットなどの羽織り物を用意し、必要に応じて簡単に体温調節できるようにしておきましょう。
足元の冷えが気になる場合は、ブランケットなどを用意して膝掛けにするのもおすすめです。
■3.3つの首を冷やさない
3つの首とは、首・手首・足首のことです。これらの「首」には太い血管が走っているため、冷たい外気に触れていると全身も冷えてしまいがちです。
逆に、3つの首を重点的に温めれば、全身を効率よく温めることができますので、タートルネックの服や、手首まで隠れる十分丈の服、保温性の高い靴下などを上手に活用しましょう。
ウォームビズの服装を選ぶときは保温性とルールの両立を意識しよう
暖かいからといって過度に着ぶくれしたり、カジュアルなパーカーやスウェットなどを着用したりすると、ビジネスにふさわしくない格好になってしまいます。
服装のルールは会社ごとに異なりますが、就業規則や周囲の人の服装などを参考に、マナーやTPOを考えた服装を心がけましょう。
天気予報専門メディア「tenki.jp」では、その日の予想気温などを参考に快適に過ごせる服装例を提案する「服装指数」をWeb公開しています。
服装指数はエリアごと、時間帯ごとに10日先まで掲載されていますので、ウォームビズ期間中の通勤服に迷ったときはぜひご活用ください。