貧乏写真家夫婦が自力で築100年の古民家のDIYをした話(床編)
・雨や風の影響を受けやすい地域では、屋根や壁がはがれて雨漏りやシロアリの被害がないか確認
・雪や凍結の影響を受けやすい地域では、雪の重みで躯体がゆがんだり水道管が割れていないか確認
今回は修繕の中でも快適に暮らすために重要な「床の修繕」について、ご紹介します(この記事の写真はすべて同じ場所を同じアングルから撮影して修繕のプロセスがわかるように掲載しています)。
01 床下の湿気を確認する
床下をのぞいてみた時に
・カビ臭い
・土が湿っている
・空気が淀んでいる
・木材が腐っている
・シロアリの痕跡(蟻道)がある
といった場合は、将来的に床が沈んだり建物が傾いたりする可能性があるので、床下の修繕とあわせて湿気対策をすることを強くおすすめします。上の写真のような和室の場合は畳を持ち上げて下地板をはずすと床下をのぞくことができますので試してみてください。
02 古い床材をはぎ湿気対策をする
床材をはぐときは釘を踏み抜かないように注意
・床が沈む
・床が抜ける
・床が傾く
など不具合がある場合も少なくありません。そんなときは一度床材をはいで床下から修繕をしましょう。畳であればバールやマイナスドライバーなどの先端を畳の隙間に差し込みテコの原理で持ち上げると上手く外すことが可能です。処分する場合は産業廃棄物業者に依頼をするか、最寄りのリサイクルセンターに持ち込むか、解体して庭の畑の肥料にしてしまうのもよいでしょう(処分費用は1000円〜2000円程度かかることが多いようです。処分方法は地域によって異なるため市区町村窓口へ問い合わせてみてください)。
畳の下の板を外すときは誤って古い釘を踏み抜かないように安全靴を履きましょう。筆者は一度誤って釘を踏んでしまったのですが、安全靴のおかげで無傷でした(釘が足の裏に刺さると、病院で傷口を切開して消毒する必要があります。非常に痛いので必ず安全靴を履いて注意して施工してください)。
03 調湿材と断熱材をいれる
・地面に防湿シートをしく
・調湿材をいれる
・断熱材をいれる
・床下から冷気があがらないように気密テープで隙間をふさぐ
・そのうえに合板を敷き床材を施工する
という手順になります。ホームセンターで一式揃えることができますし、施工方法はインターネットで検索するとメーカーの施工マニュアルを見ることができます。不安な人は地域の工務店さんや大工さんに相談料をお支払いしてアドバイスをもらうと、失敗が少なくすみます。
04 下地の合板と仕上げの床材を貼る
・クッションフロア(幅広のシート状のもの)
・フロアタイル(タイル状のもの)
・フローリング(木質系のもの)
などがあります。低価格で仕上げたい場合はクッションフロアやフロアタイルがおすすめ。質感や温もりを優先したい人はフローリングを選択するのがよいでしょう。筆者はヒノキの無垢材のフローリングを選択しました。定期的にワックスを塗るなどメンテナンスが必要ですが、質感や匂いなど他の床材では体感できないので、予算に余裕があれば無垢材のフローリングをおすすめします。
05 移住して古民家の床を修繕するポイントまとめ
・床下の湿気を確認する
・古い床材をはぎ湿気対策をする
・調湿材と断熱材をいれる
・下地の合板と仕上げの床材を貼る
といった手順を踏んで床の修繕をするのが快適な生活を持続的に送るための大切なポイントになります。事故や怪我に気をつけながらコストをおさえてオリジナルの床をDIYしてみてはいかがでしょうか?