5月27日は「百人一首の日」、話題の競技かるたとは?
かるたといえば『小倉百人一首』
百人一首の歴史
このように、障子に書写したものを貼り付けたものが百人一首の始まりということですが、今の「かるた」の形になったのはいつのことなのでしょうか? 実は、かるたの形になったのは16世紀頃といわれています。しかも、ポルトガルから伝わったものだというから意外ですね。さらには、江戸時代に入ってから賭博的な要素が入ってきたようです。
話題の「競技かるた」とは?
上の句を覚えるのが競技かるたのポイント
文化系の部活と思いきや、意外とスポ根的な要素もあることにも注目が集まりました。
現在の競技かるたのルールは、1904年に「東京かるた会」によって制定されたといいます。そんな競技かるたのルールを簡単にご紹介します。
【基本ルール】
■ 使用するのは100枚のうち50枚
■ 1対1で競う
■ それぞれ自陣に25枚を並べる
■ 読み手が上の句を読み、選手は下の句を見つけて札を取る
■ 敵陣の札を取ったら、自陣の札を1枚敵陣に渡す
■ 自陣の札が先に0枚になったほうが勝ち
主なルールはこのようなものです。読まれない句もありますので、上の句、下の句をどれだけ覚えているかがポイントになりますね。
また、驚くことに競技かるたには審判はいません。どちらが先に札を取ったかは話し合いで決められるのだとか。こちらの攻防戦も緊迫感がありますね。
かるたの聖地「近江神宮」
競技かるたの聖地「近江神宮」
〈秋の田のかりほの庵のとまをあらみわが衣手は露にぬれつつ〉
そんなゆかりもあり、毎年お正月には「かるた祭り・かるた開きの儀」といった伝統的儀式が厳かに執り行われます。
その他にも、競技かるたの日本一を決める「競技かるた名人位・クイーン位決定戦」や「全国高等学校かるた選手権大会」など競技かるたのビックイベントが開催される場所なのです。時代を超えて、天智天皇はじめ歌人の想いが受け継がれている場所といえるでしょう。
――「競技かるた」の存在とともに、日本古来の文化「和歌」もさらに注目を集めることでしょう。美しい日本語を学ぶのにもよいきっかけとなるかもしれませんね。