気をつけて!! 春の自己紹介で、あなたの評価はすでに決まっている?!
心も頭も真っ白に
笑顔にまさる 「つかみ」なし!
心理学では、最初に好印象だった相手に対してはその後の評価がどんどんプラスに加算され続け、逆に悪印象をもった相手には同じ行為でも無意識のうちにマイナスの評価を下し続けてしまうという、恐ろしい研究報告もあります。第一印象の評価をあとから修正するのは、かなり手間がかかることのようです。
「初めは怖い人だと思ったけど、つきあってみたらすごく優しい人だった」というロマンスも、 優しいと気づかれる前にはずっと怖い人だと評価されていたということ・・・途中で気づいてもらえて本当によかったですね。また、送別会などの席で「初めて会ったとき、あなたはこんな風だった」などと、本人はとっくに忘れている当時の印象を相手が記憶していて感動した(ギクッとした)経験はありませんか。第一印象は、想像以上にその後のおつきあいに影響しそうです。
「好印象」とは、優しそう・誠実そう・頼りになりそう等々、つまりは「自分を受け入れ、益となるものをもたらしてくれそうな印象」といってよいかもしれません。
ひとりの相手と大勢、どちらに対する自己紹介にも共通して「最初の10秒で好印象が伝わるかどうか」がカギになりそうです。つかみが大事、というわけですね!
それをもっとも簡単に、しかも確実に伝える方法は「笑顔」。
万一緊張で頭が真っ白になってしまっても 、にっこり笑った穏やかな顔をお見せして深呼吸し、落ち着くのを待ちましょう。その間、見ている人は決して悪い印象をもちません。たとえその後のスピーチがたどたどしくても「にこにこしていい人そうだった」と思ってもらえます。
その際、明るい声で挨拶もできたら完璧です。
「おはようございます」「はじめまして」「お世話になります」など何でもOK。ほとんどの人が会釈などを返してくれるでしょう。
接客業では、朝礼などで笑顔とご挨拶の訓練をします。スタッフの好印象はお客さんの居心地の良さに直結し、苦情などの原因となる不愉快な感情も起きにくくなるからです。また、ご近所トラブルに巻き込まれないコツは「苦手な人には距離を置く。ただし毎朝必ずこちらから笑顔で挨拶だけはする!」ことだといいます。笑顔で挨拶する相手に危害を加える気持ちにはなりにくいですよね。この春お引っ越しの方など、実行されると住み心地がよくなるかもしれません。さらに、第一印象が良くなかったときの修正法としても「毎朝笑顔で挨拶する」が最も有効だといわれています。
1分以内で! やはり準備は必要です
時間は「1分以内」。とくに何十人も続けて自己紹介する場合、長いとそれだけで聞く人は疲れますよね。具体的な目標は2点だけ。
<顔と名前を覚えてもらう>
・顔は、笑顔の挨拶で。名前は、ゆっくりはっきりと発音し、漢字や由来など一言加えると覚えてもらいやすくなります。
<共感をもってもらう>
・「自分が今夢中なこと・好きなもの」などを、1つだけ伝えます。
趣味の会なら「始めたきっかけ」、保護者会なら「子供の名前の由来」と「今好きな遊び」、仕事なら「抱負」などと、その場の目的に合った話題を選んでみてください。にこにこ聞いてくれている一人か二人をこっそり決めて、その人に向かってしゃべるようにするのもいいですね。
最後は「これからよろしくお願いいたします」と、心をこめてきちんと締めます。
順番をまちがえると、思わぬ苦労が
ところが、場を和まそうと失敗談などを語り「今後ともフォローしてください」というのは、自己紹介ではたいへん危険です。第一印象で「注意力に欠ける人」などと評価されると、重要な仕事を任せてもらえないこともあるからです。自虐ネタは良い第一印象ができてから・・・後日ならむしろ「親しみやすい一面も」と好感度がアップするようです。順番が大事なのですね。
ネガティブ表現も避けます。たとえば保護者会で「子供が乱暴で落ち着きがなくて」と言ってしまうと「あの子は乱暴なんだ」と刷り込まれてしまいます。「体を動かすのが大好きで元気が有り余っているみたいです。必要なときはちゃんと落ち着けるのが目標です」などと、ポジティブな表現で子供を応援してあげましょう。
自己紹介は「プレゼンテーション」
これからおつきあいする人に自分のことをどう思ってもらいたいのか・・・自己紹介は、それを自分自身で演出できる貴重な機会ともいえますね。
皆平等にドキドキしています。さあ、新たな出会いに笑顔で臨みましょう。
ちなみに第一印象があまりにも悪い場合、その相手は「運命の人」かもしれないそうです!