来シーズンの花粉はどのくらい?今からできる花粉症対策をお教えします!PR
さて、来シーズンの飛散量はどうなるでしょうか。
来シーズンの花粉飛散予測は?!
花粉の飛散量は、前年の夏の気象条件が大きく影響します。今夏の気象条件から来シーズンの花粉の飛散予測を行ったところ、東北から九州の広い範囲で例年を上回る飛散量となる見込みです。特に、東海、中国地方では例年よりも多い予想で、来シーズンも花粉症対策が欠かせないでしょう。
来シーズンを待っているだけ?今からできるスギ花粉症対策をお教えします!
河島:いまや4人に1人はスギ花粉症の時代と言われていますが、私ももれなくスギ花粉症患者のひとりで、今年の春もスギ花粉症には苦しみました。
後藤先生:スギ花粉症の患者さんは子どもを含め、増加しています。また、特にスギ花粉の飛散量が多い年にはこれまで意識していなかったけれど、症状が重いと思って受診するとスギ花粉症だったといったケースがあるため、今年も新たに発症した患者さんが多かった印象があります。
河島:早い人だと、何歳くらいからスギ花粉症を発症してしまうのですか。
後藤先生:早い場合は3~4歳で発症する子もいますね。そういう場合は、ダニやハウスダストのアレルギー症状があって、花粉の飛散時期に症状がより重くなって受診してみると、スギ花粉症も見つかるということが多いですね。
河島:「通年性アレルギー性鼻炎・花粉症 全国意識・実態調査(鳥居薬品調べ)」によると、10年以上も花粉症に悩んでいる患者さんは、花粉症患者全体の5割以上と聞きました。一度花粉症になってしまうと「体質だから仕方がない」と諦めてしまっている方も多いようですね。スギ花粉症には、対症療法と根治療法がありますが、どのように違うのでしょうか。
後藤先生:対症療法は、くしゃみや鼻づまりなどの症状を軽減するために行う治療法で、皆さんが想像しやすい対症療法では、飲み薬、点鼻薬、点眼薬があります。一方で、根治療法には、近年注目を浴びているスギ花粉症に対する『舌下免疫療法(※1)』があり、スギ花粉の成分を舌の下に段階的に投与することで、スギ花粉を体に慣らして症状を抑えることができます。長期間の服用が必要ですが、根治療法ではスギ花粉症の症状を治したり、長期にわたって症状を抑えたりできる可能性があります。自分のライフスタイル、ライフイベント等に応じて治療法を選択するのがいいでしょう。
※1 舌下免疫療法はスギ花粉症の他、ダニによるアレルギー性鼻炎に対して行われる治療法で、健康保険の対象になります。特定の医療機関でのみ実施が可能です。
くしゃみ、鼻水、鼻づまりだけじゃない、スギ花粉症による影響とは?
後藤先生:目に見えるような症状のほかにも、眠気を感じたり、イライラしたり、思考力が低下したりといった影響を与えることが知られています。これらは仕事の効率や勉強にも影響があると思います。市販薬の一部の薬などでは、飲むと眠たくなるものもありますが、薬を飲まなくてもボーっとしたり、眠気を感じたりすることがありますので、放っておかずに治療は行った方がいいですね。
河島:スギ花粉症では眠気やイライラなど日常生活への影響もあるんですね。症状自体がそこまで強く出ていなくても、スギ花粉飛散時期は受験シーズンや新生活とも重なることから、ライフイベント等に影響する方もいらっしゃると思います。
後藤先生:症状が軽くても日常生活に影響しているならば、舌下免疫療法などの根治療法も選択肢として考えてほしいですね。スギ花粉症に対する舌下免疫療法は日本でも10万人を超える方がすでに行っていて、年々症状が軽くなっていく方もたくさんいらっしゃいます。これまでの舌下免疫療法薬は冷蔵保管の液剤でしたが、今年の6月からは、常温保存でより効果が期待できる錠剤タイプも新薬として登場し、もちろん健康保険も適用されます。また新薬の錠剤は、対象年齢が12歳以上から5歳以上(※2)まで引き下がりました。錠剤は服用も手軽で、服用のストレスも軽減され、治療を続けやすくなったのもメリットですね。
※2 医師の判断によっては、5歳未満でも服用が可能な場合があります。
スギ花粉症の舌下免疫療法はいつから始めたらいいの?
後藤先生:スギ花粉飛散中は新たに開始できませんが、6月から次のシーズンに向けて治療を始める人もいますね。もちろん、今から始めていただいても十分間に合いますので、この機会に医療機関に相談されるのがいいかもしれません。舌下免疫療法は、特定の医療機関でのみ実施が可能な治療法です。
河島:スギ花粉の飛散が始まってしまったら・・・シーズン中の対策としては、どんなものがオススメですか?
後藤先生:まずはぴったりとマスクをすることですね。隙間があるとどうしても花粉を吸いこんでしまいます。あとは、コンタクトレンズを装着している方は、メガネにするといったことも対策になると思います。ただ、スギ花粉の症状に気付いた場合は、先ほどもお伝えしたように対症療法でも症状は軽くなりますので、早めの医療機関の受診をおすすめします。
河島:スギ花粉飛散開始後もしっかり対策を行って、生活の質を落とさずに過ごしたいですね。