【2013年のお天気総決算】お天気10大ニュース(1)
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日本気象協会では、毎年年末にお天気10大ニュースを発表しています。今年も多くの天気のニュースが話題にのぼる年となりました。今年1年をお天気10大ニュースとして振り返ってみましょう。まずは第1位から第5位を発表します。
第1位 成人の日 首都圏で大雪
成人の日(1月14日)は首都圏を中心に大雪となり、積雪は横浜で13センチ、東京都心や千葉で8センチなどとなりました。東京都心で積雪が5センチを超えたのは7年ぶり、成人の日に1センチ以上の積雪となるのは1998年の16センチ以来15年ぶりのこと。低気圧が急発達しながら本州の南岸を進み寒気を引き込んだため、関東地方では14日の朝から降り出した雨が、昼前には雪に変わり夕方にかけて積もりました。低気圧の中心気圧は14日午前9時からの24時間で44hPaも低下。風も強まり、千葉県銚子市では最大瞬間風速38.5メートルを観測。大雪と暴風により交通機関が乱れ、成人式への足に大きな影響が出ました。都内では、雪の降った14日からの1週間に、積雪や凍った路面で転倒するなどで551人が救急搬送されました。
第2位 寒い冬 北日本で記録的な積雪
冬の期間(12月~2月)は、北海道から九州にかけて平均気温が平年より低く、北海道と東北では日本海側を中心に記録的な積雪になりました。2月下旬には青森県酸ヶ湯で566センチの積雪を記録し、現在運用しているアメダスの中では過去最も多い積雪になりました。酸ヶ湯では雨量計が雪に埋もれ、2月25日から10日間は降水量が観測できないほどでした。日本付近は冬型の気圧配置になる日が多く、たびたび強い寒気が南下し、最深積雪は青森県弘前市で153センチ、北海道石狩市で179センチなど、12地点のアメダスで、統計開始以来最も多くなりました。除雪作業や落雪などの事故で亡くなられた人は100人以上となり、3年連続して雪による被害が多くなりました。
第3位 猛吹雪遭難 (北海道)
3月2日から3日にかけて北海道は発達した低気圧の影響で猛吹雪となり、遭難が相次ぎました。この低気圧は1日に日本海を進み、九州北部や中国、四国、関東では春一番の強い南風が吹きました。春を呼ぶ暖気と真冬並みの寒気がぶつかり、低気圧は2日にかけて急速に発達しながら北海道を通過、オホーツク海側や太平洋側東部を中心に暴風雪となりました。吹雪による視程障害や吹きだまりで立ち往生した車は300台以上。車内での排気ガスによる中毒や、避難途中に吹雪の中で遭難するなど、犠牲になられた人がいました。被害の大きかったオホーツク海側や太平洋側東部は、午前中は穏やかな天気でしたが、午後は急変し、猛吹雪になりました。最大瞬間風速は、遭難のあった中標津町上標津で34メートル、湧別町で30.4メートルに達しました。
第4位 桜前線は記録的な長旅 早い九州から遅い北海道へ
3月は九州から関東の26地点で平均気温が統計開始以来最も高く、東京では10日に統計開始以来最も早く夏日(最高気温が25℃以上の日)となるなど記録的な暖かさになりました。この暖かさで桜の開花は九州や関東などでは平年より10日位早く、福岡は13日、東京は16日と過去の最早記録と並んで最も早くなりました。予想外の早さに、桜の名所では会場設営やイベント対応に大忙しとなった所もありました。一方、春先に低温の続いた北海道では、桜の開花は平年より10日から2週間遅く、旭川は5月18日と統計開始以来最も遅くなりました。桜前線が3月13日に福岡と宮崎をスタートしてから、5月26日に稚内にゴールするまでの期間は74日と過去最も長く、桜前線は記録的な長旅になりました。
第5位 過去に経験のない大雨 1時間に100ミリを超える豪雨相次ぐ
梅雨前線や湿った空気の影響で、7月22日から8月10日は、日本海側で記録的な大雨となりました。1時間雨量は山口市で143ミリ、山口県萩市須佐で138.5ミリ、秋田県鹿角市で108.5ミリなど100ミリを超える猛烈な雨が降ったほか、島根県津和野町では24時間の雨量が381ミリに達し、気象庁は「これまでに経験したことのない大雨」として最大級の警戒を呼びかけました。河川が氾濫してJR山口線の線路が流されるなど、河川の氾濫や土砂災害による多くの被害がありました。このほか北海道登別市カルルスでは7月22日から8月1日までの総雨量が531ミリ、北陸から山陰にかけても300ミリを超えた所がありました。7月27日には関東など太平洋側でも大気の状態が不安定になり、強い雨と雷のため、36回目を迎えた東京 隅田川花火大会が初めて中止になりました。
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