お盆もクライマックス!「九品」をご存知ですか?
京都 送り火
8月は命について考える機会が多く、改めて供養と祈りにまつわる「九品(くほん)」のお話しをしましょう。
祈りは魂の救済?
季節の花 芙蓉
「九品往生(くほんおうじょう)」とは?
国宝 當麻寺本堂 中将姫像
その後、中将姫の寄進で蓮糸綴織曼荼羅が制作され、さらに極楽往生の縁起絵巻が生まれてからは、當麻寺で当麻曼荼羅を本尊とし、法然上人の高弟で浄土宗西山派の祖である証空(1177〜1247)により信仰と普及が進み、全国に広まりました。
また京都の仁和寺には、九品別に阿弥陀如来の姿を描いた「九品曼荼羅」が『別尊雑記』全57巻に残されています。
実は「品格」という言葉は仏教用語でその徳の格を言うこと、それは日頃の行いによるのだということも分かります。
送り火、精霊流し…灯りに込めた祈り
線香花火
ご自宅に仏壇がある方は迎え火も送り火もご自宅で焚かれているかもしれませんが、実家に帰ることができなかった、または住宅事情により火を焚くことができない方は、線香花火で送ってみてはいかがでしょうか。
灯りは魂の光を象徴しているのでしょう。線香花火の最後の火種がポトリと落ちた時、亡き人の魂が帰ったのだと思えるのではないでしょうか。
【今年見ることができる送り火】
京都 大文字焼、箱根強羅 大文字焼などが規模を縮小して開催されます。お住まいの地域の送り火や精霊流しもTVやネット中継で見られるかもしれませんので確認してみてはいかがでしょうか。
(参考)
「浄土の美術」 内田啓一監修 東京美術