二十四節気「清明(せいめい)」…花言葉になっている花は?
花言葉「清明」を持つ花の名は「ヒエンソウ」
その花は「ヒエンソウ」。キンポウゲ科デルフィニウム属の花です。デルフィニウム属には、ヒエンソウ、オオバナヒエンソウ、セリバヒエンソウの三種類があります。私たちがデルフィニウムとしてよく見かける花は、オオバナヒエンソウです。デルフィとは、ギリシア語でイルカを表わす言葉です。花の名の由来は、蕾がイルカの姿に似ていることからとも、また燕の飛ぶ姿に似ていることからとも言われています。花色は、青・白・水色・紫などがあります。
緑もまだ若芽…春の陽に透けるようなデルフィニウムの青みの花びら、その花びらにキラリと光る花弁との対比は、まさに、清く明るい風情が漂いますね。
七十二候「玄鳥至(げんちょういたる)」…燕が飛来する頃
とても不思議なつながりだと思いませんか? 「清明」の花言葉を持つ花の名前が「飛燕草」で、二十二節気「清明」の七十二候・初候「玄鳥至」は「燕が初めて飛来する頃」とは…自然のなせる不思議な力を感ぜずにはいられません。ちなみに、中国と日本では七十二候が少しずつ違い、中国の「玄鳥至」は春分の初候にあたるので、このつながりは残念ながら当たりません。
また、七十二候の二候は「鴻雁北(こうがんきたす)」=雁が北へ渡る、三候は「虹始見(にじはじめてあらわる)」=虹が初めて現れる、です。
燕が飛来し、雁が渡り、空には虹が現れる…季節のうつろいが少しずつ、確かに進むことがわかりますね。このうつろいの日々を、心に刻みながら次の季節へ向かいたいものです。みなさんの心にも今年の春がしっかりと刻まれますように…。
《参考文献》
・俳句歳時記 角川学芸出版
《参考サイト》
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