幻の玉ねぎ「札幌黄」の苗植えの季節。オーナー制度も好評!

日本の玉ねぎ栽培は明治初期、札幌からはじまった

玉ねぎは寒さに強いので北海道向きの野菜です。さらに札幌周辺は土地が肥沃なうえ、風が強くて乾燥しやすいので、札幌は玉ねぎの栽培に向いている環境でした。ここから北海道の玉ねぎ栽培が拡大し、急速に作付け量が増えました。
明治のはじめに札幌ではじまった玉ねぎですが、今では日本で収穫される玉ねぎの6割が北海道で生産されています。北海道はまさに玉ねぎ王国。毎年たくさんの玉ねぎが北海道から全国に送り出されています。
札幌農学校(現・北大)の博士が持ち込んだ種が「札幌黄」に

「札幌黄」は春蒔きの玉ねぎで、急速に栽培が広がり、戦前はロシアなどにも輸出するほど生産が拡大しました。
味は抜群!!稀少品種で入手困難な幻の玉ねぎ。「味の箱舟」に認定

じっくり煮込んだ丸ごとスープで甘みを味わう
しかし、いつも食べている玉ねぎとはまったく違って、メニューの主役になれそうなほどに味が濃いのが特徴です。また、肉厚で実が柔らかく、加熱すると特に甘味が強くなるので、煮込み料理に最適です。この味には根強いファンが多く、札幌黄を積極的に使うレストランも増えています。
平成19年には札幌黄は、伝統的な食文化を守る「スローフード 協会国際本部(イタリア)」から、食の世界遺産といわれる「味の箱舟」に認定されました。この制度は、世界の各地方から“絶滅”する可能性がある希少な食材を認定して、地域に存在する伝統的で固有の在来品種を守ろうというもので、北海道では札幌黄のほかに、八列とうもろこしや日本短角牛などがあります。
4000円で1箱のオーナーになれる。苗植えや収穫体験も好評!!

ふぁんくらぶでは毎年、札幌黄のオーナーを募集しています(募集期間は7月31日まで)。一口4000円でオーナーになることができ、収穫された札幌黄は10月下旬以降、1箱(10kg相当)を送ってもらうことができます。
また、オーナーになると、札幌黄の苗植えや収穫を体験できるほか、カレー作り収穫祭やカレーパーティーに参加することができます。詳しくは、「札幌黄ふぁんくらぶ」の公式ホームページをご覧ください。
〈参考:北海道新聞2018年5月9日号13面「オーナー制度 山海の幸人気」〉
〈参考:札幌市東区役所「東区特産のたまねぎ札幌黄」〉
〈参考:札幌黄ふぁんくらぶ〉
札幌黄は味が濃厚で甘みがあり、在来種だけあって野性味あふれる味がします。一口食べただけで、一般的な玉ねぎとはまったく違うことがわかるほど、味に差があります。煮込めば煮込むほど美味しくなる札幌黄。チャンスがあったら、ぜひ食べてみてください。