夏こそ「ペパーミント」のアロマパワーを!! 集中力アップ、胃痛、夏カゼ、殺菌にも。
気持ちをクールダウン!! 「頭脳明晰作用」で集中できる。
さあ、集中!!
試験前に暗記をしたいときや、とっ散らかった予定を時系列に並べ直すとき、溜め込んでいた考えをまとめたいときなど、ここ一番で集中したいときにペパーミントの香りをかぐと、あたふたしていた心をスッと静めてくれます。これは、ペパーミントの頭脳明晰作用によるものです。使い方は簡単。ティッシュにペパーミントの精油を1滴たらして香りをかいでみましょう。集中力がアップして、深い思考に没頭することができます。
また、ペパーミントの香りは気持ちをクールにする働きがあります。一時的にカッと怒りがこみあげてきたときや、イライラする感情が沸き起こったときなどは、冷静さを取り戻してくれます。夏は熱帯夜で寝苦しいときにも使いたいですね。
胃の筋肉をリラックス!! 急性の消化器のトラブルに。
胃の調子が悪いときに…。
緊張して胃が痛いとき、食べ過ぎて胃がもったりしているとき、忙しすぎて胃の働きが悪いときなどは、香りをかぐだけでなく、ホホバ油などにペパーミントの精油をたらし、胃のあたりをマッサージするといいでしょう。また、ペパーミントティーを飲むのも効果的です。
よく、焼き肉屋で会計を済ませると、ミント系のガムを渡してくれるところがありますが、あれは匂い消しという役割のほかに、ミントの香りで消化器の働きを促すことにも役立っているのです。
冷たいものを食べすぎたり、夏バテなどで胃腸の働きが弱っているときは、ペパーミントを上手に活用してみましょう。
夏カゼにも!! 鼻がつまるときに。呼吸も楽にする。
鼻通りをよくする香り。
のど飴や顆粒タイプの市販薬にはミント味のものが多く出回っています。ミントのスッとした香りが鼻の通りをよくし、呼吸を楽にしてくれるわけですが、実はペパーミントの香りには清涼感があるだけでなく、鼻水や痰を排出する去痰作用や、頭痛などを楽にする鎮痛作用があるのです。また、筋肉をゆるめる鎮痙作用もあるので、セキで苦しいときには、ホホバ油などにペパーミントをたらし、胸に塗ってマッサージするのも効果的です。ペパーミントティーを飲むのもいいですね。
夏カゼをひいて、呼吸器系のトラブルに見舞われてしまったら、ひんやり、クールなペパーミントの香りで対処してみてはいかがでしょう。
O-157を死滅させる殺菌パワー!! 夏のキッチンの味方。
夏のキッチンをいい香りで清潔に。
そこで、台所の菌が気になる夏は、除菌・殺菌にペパーミントを利用してみましょう。スプレーボトルに水とペパーミントの精油を入れて、気になるところに吹きつければOKです。ペパーミントは食品なので、まな板や包丁についても安全です。
一般的な精油は、1滴が0.05ml。100mlの水にわずか1滴落とすだけで0.05%になります。論文では0.04%以上に薄めるとO-157が死滅するということなので、ほんのわずかの希釈液で大丈夫。ペパーミント以外にも、レモンやユーカリの精油を混ぜると、防虫や消臭効果もアップします。
※ペパーミントは妊婦や授乳中の方、3歳以下の子どもは使ってはいけません。
〈参考:『精油テキスト』,2002,日本アロマコーディネータースクール〉
〈参考:ペパーミント精油の腸管出血性大腸菌 O157 に対する抗菌活性,日本病院薬学会年会, 1998〉
夏になるとシャンプーや飲み物など、ミント系の香りのものが増えます。これは、「スッとした香りが涼しい感じがする」というイメージだけではなく、実際にクールダウンするという作用があるので、自然と求められているということなのでしょうか。夏こそペパーミントを上手に活用したいですね。また、ミント系は手軽に栽培することができるので、プランターに植えておくと、フレッシュな葉をいつでも利用できます。ただ、とても生命力が強い植物なので、庭に植えるときは要注意。きちんと手入れをしないと、ミントが庭をすべて征服してしまうかのごとく増えてしまい、後で泣くことになりかねません。植えるときは入念に計画を立てたほうがよさそうです。