満開の桜の下でジンギスカン !? 羊の肉を食べながらの “お花見” が北海道流 !!
桜が満開の五稜郭公園。
花見といえばジンギスカン。屋外で煙をあげて豪快に食べる !! 開放感たっぷりの春の風物詩。
外で豪快にジンギスカン。「豚肉の焼き鳥」も並んでいます。
ジンギスカンの食べ方は大きく分けて2種類あります。生肉と野菜を焼いてタレにつけて食べる方法と、もともと味がしみこんでいるラム肉を野菜の上に乗せて蒸し焼きにして食べる方法の、2種類です(タレつきのジンギスカンを考え出したのは、上で紹介した㈱マツオです)。
タレを後でつけるか、先にタレにつけこんでおくか、どちらもおいしいジンギスカンと、桜を愛でるお花見との不思議な関係。北大獣医学部を舞台にした漫画『動物のお医者さん』でも、ハムテルたちはカラスと戦いながらお花見ジンギスカンを食べるシーンが、当たり前のように描かれています。
京都や奈良のお花見のイメージは、緋毛氈と野点傘。お重には、花型人参と結び昆布が入った煮物とだし巻き卵、お稲荷さんと茶巾寿司。おやつは三色団子と抹茶。花見弁当やお団子は日本の歴史をうかがわせるようなご馳走で、それが花見の伝統的な姿でしょう。しかし、いつのころからか北海道では、桜の木の下でジンギスカンを楽しむのが定番となりました。もちろん、北海道民の全員がジンギスカンをするわけではなく、一般的なお弁当を食べながら、のんびり桜を楽しむ人も多数いますので、ご心配なく。
手ぶらでジンギスカン !! シートも鍋もコンロも食材も、ぜ~んぶそろっている五稜郭公園。
五稜郭タワーの上から見た桜。ブルーシートの上で、ジンギスカンが始まる!!
そんな人気の五稜郭公園でももちろん、桜の下でジンギスカン!! しかも、事前に予約をすれば、手ぶらでジンギスカンを楽しむことができる、とっても便利な「お花見プラン」があります。
1人分2000円。シート、鍋、カセットコンロとガスボンベ、皿、箸、おしぼりとともに、上ラム肉が300gと野菜が5種類、タレもついています。ビールなどの飲み物やおつまみなどを持っていくだけで、お花見ジンギスカンを楽しむことができます。食べ終わったらコンロと鍋はそのままに。しかもゴミも置いていけるので、本当にらくちんで便利なプランです。
五稜郭公園で恒例のお花見ジンギスカンですが、今年から敷き物が、ブルーシートから「グリーンシート」に変わりました。従来のブルーだと、五稜郭タワーの上から桜を見ると、写真のように青い色が目立ちすぎて、全体の景観を壊しているという意見が多かったので、今年からシートの色を芝生に溶け込むようにと、緑色に変えました。すると、シートが目立たなくなると同時に、桜のピンク色がよりきれいに見えるようになり、人気も上々です。五稜郭公園のお花見ジンギスカンは、5月10日まで楽しむことができます。
この時期の札幌・円山公園は、ジンギスカンで大にぎわい。本当に桜を楽しんでいるのか ?
エゾヤマザクラ
桜が咲く時期は、外で過ごすとなるとまだまだ肌寒く、北海道では特に朝晩が冷え込みます。しかも、日が暮れて夜桜となると、ダウンコートを着たくなるほど寒い夜もあります。この28日~30日の北海道は冷えこんでいて、道東や道北ではなんと、雪が降っていて、桜が咲くのは5月の中旬となりそうです。
しかし、北海道では寒くても、桜といえばジンギスカン。直火でラム肉を焼けば、そんな寒さも何のその。道南や道央では今年も満開の桜の下で、肉をジュージュー焼く音が聞こえ、ジンギスカンのいい匂いが漂っています。道東や道北の方たちは、桜が咲くまであと少し!!
北海道では桜前線とともに、「ジンギスカン前線」も北上しています。