ドライバーにとって危険な冬道、積もった雪も、ツルツル路面も本当に恐ろしい!!

これが凍結した道路。一面の氷はまるでスケートリンクのよう。人も車も命がけで通ります。
夜中に大雪が降ると、翌朝はどこまでが道路なのかわからない、真っ白な世界
まず、歩道と車道の区別がつきません。歩道がない道路では、どこからどこまでが道路なのか、路肩がわかりにくい状態です。このような道路では、吹きだまりに突っ込んだり、側溝にはまったり、雪に埋もれたガードレールにぶつかったりすることもあります。
そこで、除雪車が入るまでは、道路に立っている赤白のポールが目印になります。これは「スノーポール」というもので、除雪車が除雪をするときに、路肩がどこからなのかがわかるように立っているものです。
また、北海道などではスノーポールではなく、標識の高さくらいのところから、下に向いた矢印型の標識がいくつも立っています。これは「矢羽根」といって、矢印の真下が道路の端を示しています。赤と白のしましまのものが多く、最近ではLEDで赤く光るタイプもあり、この矢印も道路の端の目印になります。
タイヤに踏み固められた雪道は、ツルツルの「アイスバーン」
●雪が踏み固められた「圧雪アイスバーン」
通行する車に新雪が何度も踏み固められ、ツルツルになってしまった路面のことです。夜中に雪が降った翌日の午前中などによく見られます。圧雪で白いので、いかにも「雪国に来た」という感動的なイメージとは裏腹に、ツルッとタイヤがとられることもあるので、運転には注意が必要です。
●タイヤに磨かれてツルツルになった「ミラーバーン」
スタッドレスタイヤに磨かれてツルツルになった路面のことです。特に交差点の停止線のあたりは発進と停止が繰り返されるほか、車の熱で路面が微妙に解けたり凍ったり磨かれたりして、最も滑りやすくなっています。信号待ちで先頭になってしまうと、路面がツルツルなので、タイヤが空転してなかなか発進できない、という怖い経験をされた方も多いと思います。信号待ちではなるべく先頭になりたくない、というのがドライバーの本音なのでは…。
●一見濡れただけに見える「ブラックアイスバーン」
アスファルトが見えていて、一見濡れた路面のように見えますが、実は表面がうっすら凍っている状態です。除雪が行き届いた道路はアスファルトが見えていて、昼間は濡れているだけの路面ですが、夕方から気温が低くなると、そのまま凍ってしまいます。昼間と同じスピードで走っていると、ブレーキがきかない…ということも起こります。また、昼間でも、日なたは解けていますが、ビルの陰など日陰に入ると急に凍っている、ということもあります。運転の際には路面の状況をよく見ることが必要です。
究極のツルツル路面、車道も歩道もすべて氷で覆われる恐怖
このようなツルツル道路を車で安全に通行する方法は、徐行運転しかありません。ふんわりとブレーキを踏んで、滑らずに止まれるくらいの速度が目安です。急発進、急ブレーキ、急ハンドルは絶対にしてはいけない、ということはもちろん、通行する人との距離も充分にとりたいです。
まだまだ怖い冬道、溝の深い轍(わだち)や、恐怖のマンホール!?
さらに、路地などでは突然深い穴が現れます。そう、マンホールのくぼみです。マンホールから出る熱によってマンホールの部分は凍らないので、おのずとそこは穴になり、深さは20cm以上になってしまいます。そこにタイヤがはまると出られなくなることもあるので、上手によけながら走りますが、意外とマンホールは多いものです。右に左によけていても、ボコッとタイヤが落ちてしまします。その衝撃で車のバンパーが壊れたり、ドライバーが天井に頭をぶつけることもあります。
道路が滑らないように行政側は、除排雪はもちろん、道路に砂を撒いたり、塩化カルシウムなどの融雪剤を撒いたり、ロードヒーティングを入れたりなどの努力もしていますが、道路全体を完全に滑らなくするのは無理なことです。
冬道での運転の鉄則は、急発進、急ブレーキ、急ハンドルをしないこと。運転のすべてをゆっくり、ふんわりにすることです。北国のドライバーは冬の路面の特性を知っているので、ツルツル路面での運転はある程度慣れていると思いますが、観光などで北国を訪れる方などは、凍結路面の恐ろしさをある程度「予習」して、安全運転を心がけたいものです。