2025年最初の満月「ウルフムーン」は13日(月)の夜に 名前の由来や観測のポイントを紹介
新年を迎えてから最初に見られる1月の満月は、「ウルフムーン」と呼ばれています。日本語に直訳すると「オオカミ月」です。クールな呼び名ではありますが、月とオオカミとの関係性について不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、2025年最初の満月「ウルフムーン」について紹介します。ウルフムーンという名前の由来や観測できる日時に加え、ほかの月の満月の呼び名や冬の天体観測の注意点も、あわせて解説します。ぜひ参考にしてください。
アメリカ先住民が名付けた1月の満月「ウルフムーン」
アメリカの農事暦では、月ごとの満月にそれぞれ名前がつけられており、1月の満月をウルフムーンと呼んでいます。
ウルフムーン以外にも、シバザクラ(ハナツメクサ)が咲く時期の4月はピンクムーン、イチゴが実る時期の6月はストロベリームーンなどの名称があります。
■由来は?
これらの名称は、アメリカ先住民が満月に独自の名前をつけることで、季節の変化を捉えていた伝統に由来しています。また、ウルフムーンをはじめとする満月の名称は、その月の満月を含む1か月の呼称にも用いられていたようです。
アメリカ先住民が暮らす地域では、夜が長く寒い時期に1月の満月を迎えます。木々や低木が休眠期に入り、野生の花の種が発芽を待つこの時期は、生命を育む次の季節に備えて土壌を休ませる時期ともいえます。
静かな夜、地上では静寂を破るオオカミの遠吠えが響き渡ったことから、1月の満月の名称「ウルフムーン」が生まれたとされています。
2025年のウルフムーンは1月13日の夜に! 新年初めての満月を観察しよう
国立天文台の暦要項(朔弦望)によると、2025年のウルフムーン(満月)の正確な日時は、1月14日(火) 午前7時28分ごろとみられます。そのため、ウルフムーンの観測は1月13日(月)の夜がよいでしょう。
天気予報や星空指数も参考に、新年初めての満月・ウルフムーンの観測を楽しんでください。
■月の暦が存在する理由
月の暦が存在する理由としては、月が平均約29.5日のサイクルで「新月→上弦→満月→下弦→新月」という満ち欠けを繰り返していることが挙げられます。月の満ち欠けは、月と太陽との位置関係の変化にともない、太陽に照らされて光って見える部分が変わるために起こるものです。太陽と月が180度離れたとき、満月となります。
月の満ち欠けのサイクルに当てはめれば、今後の満月の日時も予測可能です。次項では、2025年のウルフムーン以外の満月の日時を紹介します。
2025年の1月~12月の満月日時を一気に紹介!
■2025年 各月の満月とその名称
ウルフムーン 1月14日(火) 7:28頃
スノームーン 2月12日(水) 22:54頃
ワームムーン 3月14日(金)15:55頃
ピンクムーン 4月13日(日) 9:23頃
フラワームーン 5月13日(火) 1:56頃
ストロベリームーン 6月11日(水) 16:44頃
バックムーン 7月11日(金) 5:37頃
スタージョンムーン 8月9日(土) 16:56頃
コーンムーン 9月8日(月) 3:09頃
ハンターズムーン 10月7日(火) 12:48頃
ビーバームーン 11月5日(水) 22:20頃
コールドムーン 12月5日(金) 8:15頃
動物や気候、植物など、バリエーションが豊かですね。満月を見上げながら、遠い地で暮らす先住民が見出した季節の変化に想いを馳せてみるのも、粋な過ごし方といえそうです。
ウルフムーンの観察前に確認しておこう!冬の天体観測の注意点
■空気の透明度…夏より冬のほうが条件◎
空気の透明度には、空気中に漂う塵や水分量の増減が関わっています。水分量が少なくなるほど、空気が澄んで見えるようになります。一般的に、冬は夏よりも空気中の水分量が少なくなるため、空気の透明度が増します。
■冬の夜の天体観測のすすめ
ただし気温が低いため、冬の天体観測には防寒対策が欠かせません。マフラー・帽子・手袋・耳当て・カイロなどの防寒アイテムも活用し、暖かい服装で観測しましょう。天気予報で、気温や寒波情報などをチェックしておくことも大切です。
ウルフムーンは肉眼でも観察可能ではありますが、より鮮明に観察するために双眼鏡や望遠鏡を使ってもよいでしょう。双眼鏡は、三脚に固定することで手ぶれがなくなり、快適に観察しやすくなります。
ただし、月面に太陽の光が正面からあたっている満月の場合、クレーターの凹凸を鮮明に見ることはあまりできません。また、望遠鏡で満月を見るとまぶし過ぎるときは、長時間の観察を控えたり、製品オプションのムーンフィルターを併用したりするとよいでしょう。