コーヒーを飲んで仮眠をとると、仕事の能率がアップするってホント?
お昼寝は悪いことではない。30分以内の仮眠は記憶力も集中力もアップ!
忙しい毎日は、楽しく充実しているけれど、疲れも溜まりやすいですよね。
春眠暁を覚えず……などというように、春先の気候は、眠気も誘います。
そこでおすすめなのが、積極的に仮眠をとることです。
効率的に仮眠をとることで、頭はスッキリ、気持ちもシャッキリ!
意外にも、コーヒーと仮眠の相性がよいようで、
コーヒーをうまく取り入れることで、効果的な仮眠がとれるのです。
世界でみても、日本人の睡眠時間は少ない
仕事で残業、夜はスマホやテレビを見ながら過ごしているうちに、寝るのはすっかり深夜……という人も多いのではないでしょうか。
2011年にOECD(経済協力開発機構)が行った国際比較調査によると、日本人の平均睡眠時間は、男性が7時間41分、女性が7時間36分で、男女ともに加盟国中最下位の短さでした。
また、米ジョウボーン社(Jawbone)のユーザー数十万人を対象とした、世界主要都市の睡眠調査によると、東京に住む人の平均睡眠時間は5時間46分。これは調査した都市のなかで最も短く、最長のメルボルンの7時間5分と比べると、79分も短いものでした(ちなみにワースト2位はソウルの5時間55分)。
日本人の睡眠時間は、世界的にみても圧倒的に少ないのです。
ナイキやグーグルも取り入れる15〜30分のお昼寝(パワーナップ)タイム
イケアの試算によると、睡眠不足による東京圏での経済損失は4757億円(2012年)という驚きの結果も出ています。
寝不足は、経済問題にも発展しているのですね。とはいっても、一日24時間しかないわけで、睡眠時間を増やすのは、なかなか難しいもの。
そこでおすすめなのが、「仮眠をとる」ことです。
仮眠することで、脳や目、体を一時的に休めるだけでなく、記憶力や集中力もアップすることが分かっています。
なんと厚生労働省も、2014年に発表した「健康づくりのための睡眠指針」のなかで「午後の早い時刻に30分以内の短い昼寝をすることが、眠気による作業能率の改善に効果的」と、お昼寝を推奨しているのです。
この15分〜30分の仮眠は、パワーナップといわれ、欧米のビジネスシーンでは、すでに取り入れられているのですね。有名なところでは、「ナイキ」「グーグル」などで、パワーナップを推奨する環境が用意されています。このパワーナップは、長年仮眠について研究してきたNASAのお墨付きでもあるのです。
コーヒーを飲んで寝ると、20分後にカフェイン効果が
これはカフェインが、アデノシンという疲労を感じる物質が脳内で吸収されるのを防ぐためで、これにより眠気がなくなるのですね。
しかし、カフェインが血液中に取り込まれるまでに、約20分かかります。これを利用して、寝る前にコーヒーを飲むと、約20分後にカフェインが効いて、即座に脳が覚醒状態に入るわけです。
つまり簡単に言えば、コーヒーを飲む ➡ 仮眠をとる ➡ 20分後にカフェインの効果が現れる ➡ スッキリ目覚めて頭もクリアになる……。このサイクルが「コーヒーナップ」です。
ドライブシミュレーターでの操作テストや、記憶力テストでも、コーヒーナップをした被験者、同時間の仮眠をとっただけの被験者を比べた場合、いずれもコーヒーナップを行った被験者の方が、操作ミスが少なく、記憶力もいいという結果が出ました。
コーヒー×仮眠は、少しの時間がとれれば、誰にでも簡単にできるものです。
午後の一仕事の前に、コーヒーナップでもう一踏ん張りするのはいかがでしょう。