お外遊びを楽しむために!知っておきたい虫や生き物の話
生息地域は拡大傾向
時差で酷い痒さのアイツ
ブユは1mm〜5mm程度の体長で、コバエのような見た目をしています。主に、水辺付近の草むらなどに生息しています。特に、朝や夕方の時間に活発に活動するので、その時間帯には注意をしましょう。
一般的な虫除けなどでは効かないため、林業の方が利用するような虫除けやブユに対して効果が記載されている虫除けを利用しましょう。また、肌の露出を避けて、袖口の締まった長袖・長ズボンや靴下などを着用するのがおすすめです。暗いところを好む性質があるので、黒や紺などの濃色の服を避けるようにしましょう。
蚊と違って、ブユはノコギリ状の口元で、皮膚をかじり、そこから流れ出た血液を啜ります。気付きにくいのは、その毒素のある唾液成分によるもの。そしてこの成分がアレルギーを引き起こしたり、後に激しい痒みを長時間引き起こします。
一般的には、掻くのを我慢して、抗生物質が配合されたステロイド外用薬を塗って治療します。市販のステロイド成分を配合した治療薬も利用できますので、気付いた時点で対処するのがおすすめです。5日ほど経っても、痛みや痒み、腫れが続く場合には皮膚科などの医療機関を受診しましょう。
うっとうしく絡んでくるアイツ
一般的な虫除けでは効かないので、ディートなどが配合されたものなど、効果が記載されている虫除けを利用しましょう。またハチやアブ向けのエアゾールスプレーなどは、駆除したり忌避することができて、その場で対処することができるので重宝します。
咬まれると、大人でもびっくりするほどの痛みが生じます。咬まれた痕はブユと似ています。病原体を媒介することもあり、注意が必要です。清潔な水で洗浄し、冷やしたり、ステロイドや痒み止めが配合された塗り薬を塗布しましょう。症状が長く続くようなら、医療機関を受診しましょう。
見た目がグロテスクなアイツ
ヤマビルなどは湿った草や落ち葉、石の下などに生息していて、河原や雨上がりなどにも注意が必要です。人の呼気などの二酸化炭素に反応します。頭部と尾に吸盤があり、シャクトリムシのように伸縮することで移動しますが、その移動速度は思いの外に速く、靴などに取り付いたヒルは30秒ほどで靴下の中に侵入すると言われています。ですから、ヒルが多く生息する場所に行く際には、なるべく入り込む隙間を与えないように、例えば、ズボンの裾などをしっかりと絞ったり、靴下に入れ込む、首元にタオルを巻いて襟からの侵入を防ぐなどの工夫を。ヒル専用の忌避薬やディートなどが配合されたものなど、効果が記載されている虫除けを利用しましょう。濃度の高い塩水も効果があるようです。
ヒルはノコギリ状の歯で皮膚を傷つけて吸血します。その際に、血液が固まりにくい物質を出します。そのため、咬まれても気付かず、また、出血が止まりにくくなっています。1時間ほど吸血することもあり、満腹になると自ら剥がれるように離れます。衣類に血液のシミを見つけて、咬まれたことに気付くパターンも多いようです。
咬まれてしまったら、まずはヒルを取り除きます。塩や虫除けスプレー、マッチやライターの火で剥がれ落ちます。傷口から血を押し出して、吸血する際に出された成分などが体内に残らないように、しっかりと絞り出します。その後、しっかりと傷口を洗い流します。虫刺され薬などを塗布し、絆創膏などを貼って、圧迫止血をしましょう。発熱などの症状が出た際には、医療機関を受診しましょう。