簡体字、繁体字、そして日本の漢字。この違い、わかりますか?
これは「学習」。簡体字は読みにくいですか?
その中で特に中国の簡体字は、日本にも似た漢字はあるけれどちゃんと読めない……と感じる人が多いのではないでしょうか。実際に日本の漢字と並べてみても「これが同じ漢字?」と思うことしばしばです。そもそも「簡体字」とは、どのようなものなのでしょう?
簡体字(かんたいじ)の成立
漢字はアルファベットと違い、ひとつの語に対応した何千もの漢字を一つずつ覚えなければなりません。画数も多いですね。これが初等教育に負担をかけている、と考えるのは納得できるでしょう。
中国20世紀初頭まで存在した「清王朝」。
当時、アメリカをはじめとした近代的な西欧文明に対して、中国は圧倒的に後れを取っていました。これは学ぶのに、手間と時間がかかる「漢字」に原因がある、と中国の知識人は考えました。
そこで、漢字の「改良」が研究され始めたのですが、戦後になって毛沢東の指令の下「漢字簡化法案」が公布されたのが、現在の「簡体字」の元になっています(1956年~)。
簡体字は古代からの草書などの字体を基本にしているものの、今の私たちにとっては分かりにくいものがあることも事実です。たとえば 終⇔终 などは似ているのでわかりやすいといえますが、書⇔书 はとてもわかりにくいですね。
台湾と中国の漢字
日本語 、簡体字、繁体字
1950~1960年代に台湾の国民党と中国の共産党は対立していましたから、その関係上、台湾は中国大陸の「簡体字」を採用するわけにはいかなかった背景があります。
いまも台湾の人たちには「自分たちこそが中国の伝統的な漢字を使っている」という意識があるようです。
最近では、日本の漢字、簡体字、繁体字を相互に変換できるWebサービスも充実していますが、画像を見て簡体字、繁体字の違いがわかりますか?
今後の漢字はどうなる?
ただ、最近中国・台湾間の交流もさかんですし、中国には繁体字が復古する動きも見られるようですから、今後も漢字をめぐる状況は変わっていくでしょう。