11月8日は「いい歯の日」。歯磨きの歴史を知っていますか?
今回は、私たちの健康維持に重要な、歯磨きの歴史をご紹介します。
歯磨きの歴史は紀元前5千年から始まっていた?
歯ブラシがない時代は、植物を使って歯を磨いていました
そして、今私たちが日常的に使用している歯ブラシのルーツがあらわれたのが、紀元前3千年頃のエジプトでした。当時のエジプトの人々は、小枝の先をボサボサになるまでほつれさせた「チュー・スティック」を使用して歯を磨いていました。
さらに古代エジプトの人々は、歯磨きだけではなく、ハーブなどを使用して口臭予防をしていたそうです。はるか昔から、人々は口内環境を守るためにいろいろな工夫をしていたんですね。
お釈迦様は口臭に敏感?
浄光明寺の釈迦如来像
釈迦は、体臭や口臭は心身の穢れだと考えていたのです。とくに口臭は、仏教においてとても汚らわしいものと言われており、現在でも口臭を消すことを仏事として行うお寺もあるそうです。
お寺の門に、「不許葷酒入山門(葷酒(くんしゅ)山門(さんもん)に入るを許さず)」という言葉があるのを見たことはありますか?この言葉は、口臭を許さない釈迦の教えからきたものだったのです。
(※葷酒山門に入るを許さず:臭いの強い野菜や酒は修行の妨げになるから寺に持ち込むな、という意味)
歯磨きは江戸っ子のたしなみ?
歯磨きが普及したのは、江戸時代のこと
実は歯磨き粉が登場したのも、江戸時代のこと。当時の歯磨き粉には丁子・じゃ香・ハッカなどの香料が使われていました。当時販売されていた歯磨き粉の種類は、なんとおよそ100種類!その数からもわかるように、歯磨きは江戸の人々のたしなみだったのです。
歯磨きが日本で普及してから「歯ブラシ」というものが登場したのが、大正3年のこと。人類が歯磨きを習慣化させてから歯ブラシが登場するまでには、こんなにも長い歴史があったのですね。
今回は、歯磨きの歴史についてご紹介しました。いつまでも美味しい食事を食べて体を健康に保つために、食事のあとはしっかりと歯磨きをしましょう!
<参考・参照サイト>
日本歯科医師会
中通歯科診療所
ポーラ文化研究所
日本審美歯科協会
医療法人ほんだ歯科