猛暑の出口みえず 熱帯擾乱が偏西風の流れに影響 パリなど西欧に一時的に熱波襲来か
2024年08月10日16:45
猛暑続く 熊本では20日連続で最高気温35℃以上 過去最長
上の図は、7月下旬から20日間の平均気温の平年差です。全国的に平年より高くなっています。
今日10日、熊本と日田(大分県)は、最高気温35℃以上の猛暑日が20日連続になりました。熊本では、これまでの連続猛暑日日数の最長であった2001年の16日連続を更新しています。
偏西風の流れ 日本付近では北を流れている
上の図は、8月4日から8日にかけての、上空9600メートル付近の風の流れです。緑や黄色のエリアが風が強い偏西風にあたります。日本付近では、偏西風は、北海道のずっと北を流れており、日本付近は暖かい空気に覆われていることがわかります。
暑さの出口みえず 厳しい残暑この先1か月は続く
暑さの出口はみえません。少なくともこの先1か月は、高温傾向です。厳しい残暑はまだまだ続くでしょう。
室内では、エアコンを使用するなど、熱中症対策が必要な日が続きます。体調管理にお気をつけください。
台風5号は北日本にかなり接近・上陸のおそれ 偏西風に乗れず影響長引く
台風の影響で、東北地方では、11日から12日、総雨量が平年8月1か月分の雨量を超える大雨になるおそれがあります。海上を中心に、明日11日は非常に強い風が吹き、12日は猛烈な風が吹く所がある見込みです。
土砂災害、河川の増水や氾濫、低い土地の浸水、暴風に厳重に警戒し、高波に警戒してください。
上述したように、偏西風は日本付近では北を流れています。台風は偏西風に乗ることなく、動きが遅くなる可能性があります。この場合は、雨や風の影響が長引くことが考えらえます。今後、こまめに最新の台風情報をご確認ください。
ハリケーンDebby 深刻な洪水をもたらす大雨に
ハリケーンDebbyは次第に勢力が衰え、熱帯低気圧になり、現地時間9日午後11時、ケベック州モントリオールの北東を進んでいます。中心の気圧は996hPaです。
ハリケーンDebbyの影響 偏西風に乱れ パリなどに熱波もたらす可能性
上の図は、ヨーロッパ中期予報センターが計算し予測した、11日(協定世界時)の上空12000メートル付近の風の流れ方です。黄色や緑のエリアが、風が強い偏西風にあたります。
北大西洋からヨーロッパ付近で、11日から12日ごろ、偏西風は南北に大きく蛇行する予想です。このような状況になると、パリなど西ヨーロッパは熱波に見舞われる可能性があります。偏西風の蛇行は一時的で、熱波は続くことはない見込みですが、パリでの屋外でのイベントなど、急な暑さに対する対策が必要になることも考えられます。