4月・5月も寒暖差注意 6月に猛暑日も 春から早めの熱中症対策を 3か月予報
予想される海洋と大気の特徴
地球温暖化の影響等により、全球で大気全体の温度が高いでしょう。
ラニーニャ現象に近い状態は次第に弱まるものの、太平洋熱帯域の海面水温は中部で低く、西部で高い状態が続くでしょう。このため、積乱雲の発生は太平洋赤道域の日付変更線付近で少ない一方、東南アジアからフィリピンの東にかけて多い見込みです。
これらの影響により、上空の偏西風はユーラシア大陸東部では北に、日本付近では南に、日本の東では北に蛇行するでしょう。日本付近では、期間の前半は平年の位置からやや南を流れやすく、期間の後半は平年とほぼ同様の位置を流れやすい見込みです。日本の北では平年に比べて暖かい空気に覆われやすいでしょう。
期間の前半は、東・西日本と沖縄・奄美を中心に湿った空気が流れ込みにくい時期があり、低気圧や前線の影響をやや受けにくい見込みです。期間の後半は、東日本太平洋側と西日本を中心に湿った空気が流れ込みやすい時期があり、低気圧や前線の影響をやや受けやすいでしょう。
寒暖差に注意 今年も春から暑さ対策を
この先3か月の気温は、4月~6月にかけてを通してみると北日本は「平年より高い」、東・西日本は「平年並みか高い」、沖縄・奄美は「平年並み」となるでしょう。
北日本ほど平年に比べて気温が高く、いつもの年より早く暑さを感じる日が多くなりそうです。
気温を月別に見ると、4月、5月は北日本は「平年より高い」、東・西日本は「平年並みか高い」でしょう。沖縄・奄美は4月、5月ともに「平年並み」となりそうです。
早い時期から半袖など薄着で過ごせる暖かさの日があり、春でも熱中症対策が欠かせません。春に開催される運動会の練習など、屋外の活動は暑さの予想される日には十分な対策をとってください。
また、一時的には寒気の影響を受けて、急に寒くなる日があり、この先も寒暖差が大きいでしょう。日々の気温変化だけでなく、一日の中での気温差も大きい時季です。服装は薄手のカーディガンや羽織るものを準備して、重ね着で上手に調節を行いましょう。
6月は、全国的に気温が平年より高い見込みです。気温だけでなく、だんだん湿度も高くなり、じめじめ・ムシムシとした不快な暑さになる日が多いでしょう。梅雨の晴れ間は例年以上に厳しい暑さになり、早くから最高気温が35℃以上の猛暑日になる所も増えそうです。
熱中症へのリスクを指数化した「暑さ指数」にも注目をして、早い段階から熱中症対策を行うようにしましょう。炎天下での活動やスポーツなどは特に注意が必要です。
降水量は全国的に「平年並み」 突然の大雨に早めの備えを
4月、5月は天気は数日の周期で変わりやすく、東日本や西日本を中心に平年と同様に晴れの日が多い見込みです。屋外で過ごすのにも快適な日が多いシーズンです。暑さに気を付けながら、梅雨入り前の晴天を有効活用してください。
一方、沖縄・奄美では、5月頃から低気圧や前線の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多い見込みです。東日本や西日本の太平洋側も6月になると雨の降る日が増えるでしょう。
気温が上がるにつれて、一度に降る雨の量が増えてきます。雨の降り方もだんだんザーザー降りや土砂降りとなる日が多くなりますので、早めに雨対策グッズを揃えておきましょう。
また、低気圧が本州付近を通りやすくなる春は、強風の季節でもあります。雨に加えて、風も強まる日が増えるため、天気予報はこまめに確認し荒天が予想される際には早めの対策を行いましょう。
【北日本】北海道・東北地方
【東日本】関東甲信・北陸・東海地方
【西日本】近畿・中国・四国・九州北部地方・九州南部
【沖縄・奄美】鹿児島県奄美地方・沖縄地方