オリーブの実のなる時期。実だけでなく葉も楽しめるってご存知でした?
小豆島樹齢1000年のオリーブの木
一年中緑の葉が茂り、果実をつけますので、店舗や家庭で親しまれている方も多いのでは?おしゃれな観葉植物として人気がありますが、日本でも結実させて収穫を楽しめるので、愛好家も多いようです。
実をつけるには自家不結実性のため、二本以上異品種が必要で、それが「夫婦の木」ともいわれる所以です。本日は、今まさに収穫時期、緑や紫の宝石のような実をつけるオリーブについて探っていきます。
日本で栽培できるオリーブの品種
オリーブ(ミッション)の実
日本に初めてオリーブオイルが入ったのは安土・桃山時代で、宣教師が持ち込んだと言われています。1908年には香川県の小豆島、三重県、鹿児島県の3県がオリーブ栽培試験地に指定されましたが、小豆島だけが栽培に成功して果実を付けることができました。
小豆島では約60品種が導入され、ミッション、マンザニロ、ルッカ、ネバディロ・ブランコが主要オリーブとして栽培されています。
果実は苦くて生食はできませんが、塩漬けやいわゆるバージンオイルを楽しむことができます。一般に、果実の大きいものは含油率が低く塩蔵用に向き、果実の小さいものは含油率が高くオイル用に向きます。木は乾燥に強く、樹齢が長いため徐々に大木になります。オリーブの果実には小ぶりな物や大きな物、りんごの形に似た果実をつける種類もあります。
マンザニロ
果実の大きさは大、含油率9〜14%。塩蔵用。樹高は低く、よく結実する。
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ルッカ
果実の大きさは小、含油率25%。オイル用だが、塩漬けにすると味にコクがあり最高。自家結実しやすい。
ジャンボカラマタ
果実の大きさは特大。果肉が厚く、塩蔵に最適。
ミッション
果実の大きさは中、含油率15〜19%。木は直立型で、葉裏の白が目立つ。
ネバディロブランコ
果実の大きさは中、含油率17%。花粉が多く、受粉樹に最適。
参照:
NHKみんなの趣味の園芸 オリーブ
エクストラバージンオイルとピュアオイルの違いは?
オリーブ(ルッカ)の花
「ピュア」はそのしぼっただけのオイルを精製し、調理しやすい香りや味のない「油」の状態にしたものと、「エクストラバージンオリーブオイル」もしくは「バージンオリーブオイル」をブレンドして出来上がります。ブレンドの比率に決まりはないので、ほぼ無味無臭のものもあれば、オリーブオイルらしさを感じるものもあります。精製した油は、香りや味わいは取り除かれていますが、油としての成分(オレイン酸などの脂肪酸)は変わりません。
一にも二にもあく抜きが腕の見せ所、オリーブのオイル漬け、岩塩漬け
あく抜きには、1日に1度水替えをして1か月~2か月かかりますので、根気が必要ですが、美味しいオリーブの実をたべるために、先人たちが数々の工夫をしてきました。美味しいオリーブの実が高級なのはこういった手間暇がかかっているからなのですね。
現在、真水で行う方法、塩水で行う方法などいろいろありますが、重曹を使った方法がおすすめされています。
実をいただくまでには時間がかかりそうですので、先行してオリーブのハーブティをいただくのはいかがですか?
乾燥したものを粉末や刻んでお茶にして、いただきます。
参照ホームページ
山田オリーブ園
オリーブ茶は健康維持や鎮静作用などの効果があるとされ、民間薬として用いられていたようです。ほかにも、マラリアの治療薬や解熱剤としてオリーブの葉の粉末が使用されていました。果実とともにオリーブの葉もなくてはならない存在だったのです。
オリーブの葉にも独特の苦みがあり、とてもそのまま口にすることはできません。この苦みはオレウロペインをはじめとするポリフェノールによるものです。
葉を乾燥させ、細く切ったスプーン1杯のオリーブの葉をカップに入れて150mlのお湯を注ぐと約15分でオリーブ茶ができあがります。
消化器、呼吸器、お肌のトラブルの対処や予防にも、暖かなお茶やハーブティーは有効です。
寒い日も増えてきました。今週も賢く楽しく美しい毎日をお過ごしください。