2020年注目競技、スケートボードとは?
2020年、どんなドラマが繰り広げられるでしょうか……
スケートボードってどんなスポーツ?
さまざまな障害が用意されいる「ストリート」
1960年代からマリンスポーツのサーフィンを、海ではなく陸上で練習できるようつくられたものがサーフィンだったようですが、ボードや車輪の材質をはじめ、練習方法が様々に変化する中で若者を中心に人気が広まり、1990年代になると音楽やファッション性と相まってストリートカルチャーとしての人気が高まっていったのです。
そして今日、五輪の正式競技に選ばれるほど「競技」としても注目を集めるようになったスケートボード。実際に五輪では次の2種目が行われます。
●街中にある階段や手すりなどを模したコースの「ストリート」
●お椀型の曲線的なコースで技を競う「パーク」
試合で行うトリック(技)に規定はなく自由。選手の独創性、どこまでチャレンジできるかがみどころとされています。
スケートボードにはどんな選手がいる?
なんといっても、スケートボードは10代後半から活躍する選手の多さが特徴ですが、日本でも若い有望選手が続々と出現しています。今年3月には、日本のスケートボード界初の強化候補選手たちを集めた合宿が行われたのですが、実はスケートボードには「コーチ」がいません。他のスポーツ合宿と比較するとそのスタイルは異例で、選手たちが切磋琢磨しながら技のレベルアップを図っていくものだったそうですが、これもストリートの「自由さ」からくる、スケートボードならではの特長といえるでしょう。
ストリートカルチャーから、五輪競技へ
ストリートカルチャーと五輪の融合に注目
かつては限られたカテゴリでのスポーツという印象が強かったスケートボードですが、世界のトップアスリートが集う、スポーツのビッグイベントにスケートボードが加わることに驚いた人も多いことでしょう。
スケートボードが五輪競技に加わった背景には、IOC(国際オリンピック連盟)のねらいがあるといわれています。今後、五輪が目指すのは「若者の取り込み」。若い競技者が多いスケートボードを競技種目に入れることで、若年層の五輪への興味を引こうという希望があります。実際に冬季五輪でも、スノーボードのように歴史の浅い競技によって新たな層を取り込もうとしています。このように今後はスポーツの多様化がいっそう進んでいくことが期待されます。
── 2020年東京で、スケートボードがどのようなおもしろさを魅せてくれるのかも見どころですが、彼ら、彼女たちが華麗にボードを操る世界最高ランクの技術を、私たちは音楽を聴くかのように、ともにリズムを体で刻むかのように楽しみたいものです。