昔と今の融合が魅力、京町家の宿
風情ある京町家が並ぶ京都
そんな中、京都で注目を集めているのが「京町家」の存在。古都京都らしさを感じさせる京町家とは一体どんなものなのでしょうか?
京町家とはどんな建物?
「格子」など様々な工夫が見られます
京町家が建ち並ぶ地域はとても細い道の間に、家同士が密接にくっついているのが特徴。そのため間口は狭く、奥に長い間取りのため「うなぎの寝床」と例えられていたほど。ただ、狭い場所でありながらも、職と住を充実させるための知恵が京町家には詰め込まれていました。
例えば、京町家の特徴である「格子」。町家によって格子の形や様式は異なります。酒屋ならば樽を当てても平気な太い格子、炭屋ならば炭粉が外に飛ばないよう隙間の狭い格子……など、格子だけとってもこまやかな造りが京町家ならではです。
生まれ変わる京町家
そんな京町家の危機的状況を変えようと注目されているのが「リノベーション」という考え方。後継者がいないため引き継げなくなった京町家がたくさんあります。それでも、水まわりなどを新しくして、外観は京町家の風情を残し、宿として再生させるなどといった活用方法が見直されています。
京町家の宿が人気のワケ
海外の観光客にも人気の清水寺
また、京町家の宿は場所によっては、かなりリーズナブルな価格設定をしているところも多いです。そのため、連泊で利用したい海外からの観光客も増えているのだとか。他のホテルでは味わえない美しい日本の「和」が感じられる場所ですから、海外の人々からも好かれるのは納得ですね。
――こまやかな建築様式の代表ともいえる京町家。京都の人々としても残しておきたい風景であることは間違いないでしょう。今と昔の融合によって、新しい京町家の魅力が広がることを願います。