夏の不眠や慢性的な疲れ。その不調の原因は“夏冷え”かも
普段、冷えを感じない人ほど夏の不調に要注意!
夏の冷菓はおいしいけれど、食べ過ぎは×!
冬の場合は気温が低いことから誰もが防寒対策をしますよね。でも、夏の場合は気温が高いので、日頃から冷えを感じていない人ほど、涼しい室内に入った時はエアコンの冷気や扇風機の前を陣取り、顔や体に冷気を当てて涼みたくなります。
でも、汗をかいた体に冷たい風を当てるとすぐに体は冷えてしまいます。さらにその状態で室内に長時間いると、体の内部まで冷えきってしまうことに……。そのうえ、冷たい食べ物や飲み物を口にする機会が多くなるほど内臓は冷え、不調の原因をみずから作りだしてしまうことになるのです。
冷えによって生じる不調の症状はさまざま……
冷えによる不調は、長引かせないことがポイント
例えば、夏の時季は湯船に浸かる機会が減り、シャワーでサッと汗を流しがち。これでは体を温める機会が少なくなり、体に老廃物がたまりがちになります。
このように、体を冷やす原因が多い夏は、複雑に要因がからみ合いながら「なんとなく不調」といった症状に悩まされがちなのです。
【冷えによる不調の種類】
●肩や首がこる ●頭が痛くなる ●お腹がゆるくなり、下痢気味の便通が続く ●食欲が落ちる ●手足がむくむ ●寝つきが悪い ●ある程度の時間眠ったはずなのに寝不足の感じが残る……など、体がすっきりしない不調の症状を感じることに。
日常生活の中で、上手に体を温める方法
【冷えた室内で体を温める簡単な方法】
○腹巻き
最近は上に着る洋服に響かない薄手の腹巻きがバラエティ豊かに市販されています。
おなかをしっかり温めることで、温まった血液が末端まで循環します。さらに、おなかには大事な内臓があるので、温めることで内臓の冷えを予防することも可能。ただしこの季節に常に腹巻きをしていると腹部の汗かぶれを起こしがちですので、薄手で持ち運びやすい腹巻きをオフィスやカバンに用意し、冷えた室内に長時間いるときや就寝時などに着用して、体を冷えから守ってあげましょう。
疲れはその日のうちに取る!眠りは健康の最大のかなめ
暑い日はお風呂に入るより、シャワーのほうがどうしてもラクですよね。でも、暑い時季だからこそ湯船に浸かる→体の芯からしっかり温める→老廃物を排出……といったサイクルをつくり、不調予防、不調改善を心がけましょう。
最近は湯船から出た時に涼しく感じるタイプの入浴剤や、清涼感を感じられるアロマタイプの入浴剤もあるので、お気に入りをみつけるのも楽しいですね。何より短時間でいいので湯船に浸かると眠りにつきやすくなる効果も期待できるため、寝苦しさや睡眠不足に悩んでいる人ほど湯船に浸かるようにしましょう。
○運動
みなさんご存じのことですが、体に筋肉がたくさんあるほうが冷えにくくなります。そのため女性よりの男性のほうが冷えを感じにくいともいわれています。
ただ、暑い日に屋外で運動するのは体力的にきついですし、日焼けも気になりますよね。そこで、家の中で簡単なスクワットなどを行うのもひとつの手。ただし三日坊主で終わらないよう「毎日○時に10回だけ」といった自分だけのルールを決めると継続しやすいでしょう。さらに外出先でもエスカレーターを使わずに階段を使うなど、ちょっとした運動を続けるようにしてみましょう。
夏こそ、体を温める食事を積極的に!
温かい飲み物を飲む→内臓を温めることで、つらい腹痛を防ぎましょう
【体を温める食材の一例】
食材には、体を温める物と冷やす物がありますが、冬が旬でありながら収穫後に土・雪の中などで貯蔵された食品や、乳酸菌・酢酸菌、納豆菌、麹菌、酵母菌などの発酵食品を進んで食したいもの。
●ヨーグルト ●キムチ ●パン ●納豆 ●チーズ ●お酢 ●醤油 ●味噌 ●みりん ●塩から ●漬け物 ●ピクルス ●メンマ……そのほかにも●かぼちゃ ●自然薯 ●玄米などもおすすめです。
【体を温める飲み物の一例】
暑い日は氷の入った冷たいアイスコーヒーや、冷たいアルコールも格別です。でもそうした飲み物ばかり飲んでいると、内臓の冷えに直結します。エアコンが効いている室内で積極的に飲みたいものは……、
●紅茶 ●ごぼう茶 ●たんぽぽコーヒー ●ホット赤ワイン ●生姜紅茶
── 夏の冷えが要因と考えられる不調を放置せず、「いつもと違う?」「少し変かも?」と感じたら、まずは体の内部を温めてあげましょう。夏の過酷な状況にさらされている体を守ることで、不調を長引かせないようにしてくださいね。