季語から見た夜空とこれから楽しめる「流れ星」
「流れ星」は、歳時記で「秋の季語」に分類されていますが、なぜでしょう?
流れ星の群れ=流星群の特徴、春夏秋冬の夜空の眺め方などを、この冬の流れ星の傾向と共にご紹介します。
*1 「冴ゆ」 旧暦冬・立冬から立春前までの季語
流星群の種類「三大流星群」の特徴とその季節
「しふんぎ座流星群」は、お正月1月1日~7日に観ることができますが、出現の予測が難しい流星群です。
「ペルセウス座流星群」は、7月17日~8月24日と、長い間観ることができ、極大(もっとも観やすい時期)が8月中旬に訪れるため、広く知られている流星群です。深夜も気温が下がらない季節なので観測した方も多いのではないでしょうか?
そして、年内最後の三大流星群「ふたご座流星群」は、12月5日~20日に観られ、極大は14日頃。ハズレのない流星群で、条件の良い場所で1時間に80個、街中で10~20個が観られます。
三大流星群のうち、冬に二つ流星群がありますね。その訳を紐解いてみましょう。
季節によって違う? 「夜空」にも四季がある
夏も大気の水分は多いのですが、避暑で高原など灯りの少ない場所へ行く機会も多く、柔らかな夜空に星や天の川が美しく見ることができます。天の川が「ミルキーウェイ」と呼ばれるのも納得の季節です。
そして秋から冬になると、大気は澄み渡り、新月の夜空は格別で「星月夜(ほしづくよ)」*2 と称されます。さらに冬の夜空は「凍て空(いてぞら)」*3 とも呼び、漆黒を極めます。
*2 「星月夜」 旧暦秋・立秋から立冬前日までの季語
*3 「凍て空」 旧暦冬・立冬から立春前日までの季語
12月に観られる二つの流星群
さらに、「こぐま座β流星群」が12月17日~25日のクリスマスシーズンに観られます。極大は22日頃。数は少なめですが、新月と重なり「量より質」が期待できそうです。
「星に願いを」…ふたご座もこぐま座βも、未明が一番よく観えますが、朝夕の寒さが増す頃です。
自宅でも、遠出しても、暖かくしてご覧ください。