雪国の「矢羽根」「スノーポール」はドライバーの道標
吹雪のときも、「矢羽根」が道路のフチを指し示す
道路のフチに並ぶスノーポールは、吹雪時の運転の目印にもなる
道路のフチに沿ってスノーポールがずらりと並ぶ
もともとは秋の終わりになると、除雪作業の目印として車道のフチに沿って設置されますが、一般ドライバーが除雪前の道路を通らなければならないときや、吹雪で視界が悪いときなどにも大切な道しるべとなります。赤白シマシマの細い棒ですが、ドライバーはスノーポールのおかげで、歩道に乗り上げることなく運転することができるのです。
除雪の時こそスノーポールが大活躍
こんなに雪が積もったら、スノーポールを目印にしないと除雪は難しい
でも、あたり一面、雪がどっさり積もった道路では、車道と歩道の境目がわからず、車道の端っこがまったく見えません。どこからどこまでが車道なのか…。そんなときでも除雪車は除雪をしなければなりません。
そこで目印になるのがスノーポールです。道路のフチに沿ってスノーポールが並んでいる道路では、それを目印にすれば、除雪車はスムーズに除雪を行うことができます。
もし、スノーポールがなかったら、除雪の際に歩道に乗り上げてしまったり、道路脇に落ちてしまったり、縁石を破壊したりしかねません。スノーポールは除雪をする人たちの大切な道しるべとなっているのです。
頭上には矢羽根。郊外に多い。光るタイプも増えている
道路のフチを指し示す矢羽根が、一直線にずらり
矢羽根は頭上の高い位置にあり、下向きの矢印の先に、道路のフチや縁石が存在します。スノーポールと同じく除雪のときの目印になるものですが、積雪が多くて道路のフチがわからないときや、吹雪でホワイトアウト状態のときには、一般のドライバーにとっても大切な目印となります。
最近は光る矢羽根も増えています。吹雪のときや夜間など、矢羽根そのものが見えにくいような状況でも、自ら光ってくれる矢羽根はドライバーにとって心強い道しるべとなります。
矢羽根が指し示すにところに沿って除雪されている。吹雪の時は矢羽根が運転の道しるべ
国立研究開発法人土木研究所 寒地土木研究所:北の道リサーチ「道路吹雪対策マニュアル」
寒地土木研究所月報, No.653, 2007年10月, pp.31-36:解説:吹雪視程障害を考慮した視線誘導施設について
1年を通して設置されている矢羽根と違って、スノーポールは秋の終わりごろから設置がはじまり、雪が解けたら取り外されます。北海道ではそろそろ秋が終わり、冬の準備が始まっています。スノーポールの設置は、いわば雪国の晩秋の風物詩。今年はいつごろスノーポールが設置されるのでしょうね。
こんな色の矢羽根もあります