初雪の日をあてる北海道の「雪虫」、その正体とは?
北海道の秋は短い
見かけは綿毛の妖精、でも実はアブラムシ
この白腺物質が綿毛のように見えることから北国では「雪虫」と呼ばれていて、代表的な種としては「トドノネオオワタムシ」などがあります。秋の終わりに産卵するために大量発生し、寿命は1週間ほど。ちょうどその時期が、雪が降る時期と重なるので、北海道では昔から「雪虫が出るとそろそろ雪が降る」と言われています。
北海道を観光する方は「雪虫対策」を
綿やウールの上着を着ていると毛の繊維に雪虫がからみつき、うまく払わないと雪虫がつぶれてしまいます。なので、この時期に北海道を観光する方にはツルツルした素材の上着がおすすめです。
また、自転車に乗っていると、雪虫が口や鼻に入ってきたり、まつ毛にからまってきたりするので、慣れない観光客の方は要注意です。朝、寝起きで大あくびをした猫の口の中に雪虫が入り、その味のまずさに猫が「オエッ」とした、という話もあるとか。
「雪虫発生予報」があれば…
北国特有の雪虫ですが、もし「雪虫発生予報」があれば、その日に着ていく上着の素材を選んだり、自転車に乗る時にメガネをかけたり、外で大口を開けて笑わないなど、雪虫対策ができるはずです。
北国の人にとってはありがたい「雪虫発生予報」、近い将来、実現されるかもしれませんね。
10月に入り、筆者の住む函館でも雪虫を見かけるようになりました。
地域によっては、まだ夏の名残も感じられるこの季節。
北の大地ではゆっくりと冬の準備が始まっています。