2025年2月の満月「スノームーン」 名前の由来や特徴について紹介
この記事では、スノームーンという名前の由来や観測できる日時について紹介します。ほかの月の満月の呼び名や冬の天体観測の注意点も解説するので、ぜひ参考にしてください。
スノームーンとはどんな月?名前の意味や由来について解説

アメリカの農事暦では、月ごとの満月にそれぞれ名前がつけられています。スノームーン以外の満月の名称には、ピンクムーン(シバザクラが咲く時期の4月)、ストロベリームーン(イチゴが実る時期の6月)などがあります。
これらの名称は、アメリカ先住民が満月に独自の名前をつけることで季節の移り変わりを捉えていた伝統に由来するものです。また、それぞれの満月名は、その月の満月を含む1か月の呼称にも用いられていたとされます。
2月の満月が「スノームーン」と呼ばれるようになった理由には、アメリカの地域や気候条件によっては、一年で最も雪の多い月のひとつが2月であったことが挙げられます。この条件は、アメリカ東部および中部のオハイオ川渓谷全域、太平洋岸北西部の沿岸地域に特に当てはまるそうです。
また真冬には、収穫する植物や新たに開花する植物、活発に活動する動物も少なくなります。時期的な事情として雪以外の際立った特徴が見つからなかったことも、スノームーンという名称に繋がった一因ではないか、という見立てもあります。
同じアメリカでも、気候の異なる地域ではスノームーンではない別の名称も存在します。たとえば2月下旬から気温が上がり始める南部平原のコマンチ族は、2月の月を春の兆しの可能性を表す「みぞれ月」、サウスカロライナ州のカトーバ族は、待ち望んでいた春の最初の兆しにちなんで「ファーストフラワームーン」と呼ぶそうです。
どの名称からも、春を心待ちにする先住民の想いが伝わってくるようですね。
2025年のスノームーンはいつ?

なお、月は平均約29.5日で、新月→上弦の月→満月→下弦の月→新月という満ち欠けを繰り返しています。この月の満ち欠けは、月と太陽との位置関係が変わることによって起こります。
満月となるのは、地球から見て月と太陽が180度離れたときです。満月の時の月の見え方は、日の入りの頃に東からのぼり、真夜中に南の空を通って、日の出の頃には西へ沈みます。
スノームーン以外の満月名は?2025年の満月日時もまとめて紹介

■2025年 各月の満月とその名称
ウルフムーン 1月14日(火) 7:28頃
スノームーン 2月12日(水) 22:54頃
ワームムーン 3月14日(金)15:55頃
ピンクムーン 4月13日(日) 9:23頃
フラワームーン 5月13日(火) 1:56頃
ストロベリームーン 6月11日(水) 16:44頃
バックムーン 7月11日(金) 5:37頃
スタージョンムーン 8月9日(土) 16:56頃
コーンムーン 9月8日(月) 3:09頃
ハンターズムーン 10月7日(火) 12:48頃
ビーバームーン 11月5日(水) 22:20頃
コールドムーン 12月5日(金) 8:15頃
動物や気候、植物など、バリエーションが豊富です。2月のスノームーンは、日本の気候ともマッチしやすい名称ですね。
満月を見上げながら、遠い地で暮らす先住民が見出した季節の変化に想いを馳せてみるのも、粋な過ごし方といえそうです。
スノームーンの観測前に要チェック!冬の天体観測のポイント

空気の透明度には空気中の水分量が関係しており、水分量が少なくなるほど空気が澄んで見えます。一般的に、冬は夏に比べて空気中の水分量が少なくなるため、空気の透明度が増すのです。
ただし気温が低いため、冬の天体観測には防寒対策が必要になります。天気予報をしっかりチェックし、必要に応じてマフラー・帽子・手袋・耳当て・カイロといった防寒アイテムも活用しましょう。
スノームーンは、肉眼でも観察可能です。より鮮明に観察するため、双眼鏡や望遠鏡を使ってもよいでしょう。双眼鏡は三脚に固定することで手ぶれがなくなり、快適に観察しやすくなります。
ただし、月面に太陽の光が正面からあたっている満月の場合、クレーターの凹凸を鮮明に見ることは難しいでしょう。また、望遠鏡で満月を見るとまぶし過ぎるときは、長時間の観察を控えたり、製品オプションのムーンフィルターを併用したりすることをおすすめします。