年神様に幸せを授けてもらうために──。一年の終わりにしておきたいこと
「初日の出」と共にいらっしゃる年神様。御来光が縁起がよいのもナットク
いいことは大切に、悪いことは洗い流して新年を迎える準備をするのが、大晦日。
年越し蕎麦を食べるのも、蕎麦が切れやすいことから、一年の災いを断ち切る意味があるとも言います。
除夜の鐘を108回つくのも、人間の108ある煩悩を祓うため。
大晦日の夜に一年の区切りをつけて、新年を迎えたいですね。
そして新年──。日本では昔から、家庭に幸せを授けるため、元日に年神様がやってきます。
そこで年神様についてご紹介。さあ、年神様を迎える準備はできていますか。
家族そろって年神様を待った大晦日
2016年の干支は「さる」
大晦日は、「大つごもり」とも言います。つごもりとは、月の最後の日のこと。
月の満ち欠けを基準に日にちを決めていた旧暦では、満月が15日。そこからだんだん月が欠けていき、30日(月末)にはほとんど月が見えなくなります。
ここから月末を「月隠(つきごもり)」と言うようになり、それが短縮され、「つごもり」と言われるようになりました。
12月の最後の日は、一年を締めくくる大切な日。
このため「大つごもり」と言われるのですね。
大つごもりは、家族そろってゆっくり来る年を待ち、新年を迎えるのが慣わしでした。
みんなで幸せを授けてくれる、ある方が来るのを待っていたのですね。それが、新年にやってくるという年神様。
では、年神様とは、一体どんな存在なのでしょう
年神様をおもてなしする年末年始の行事
新しい年の魂=御年魂(おとしだま)
年神様も同じ祖先の霊で、新年になると山から年の神となって降臨されると信じられてきました。
地域によっては、「正月神」「歳徳神(としとくじん)」とも言います。新たな一年の幸せや実りを運んでくれる、大切な神様なのですね。
年末になると、大掃除をして門松やしめ縄を飾りますが、これは年神様をお迎えするための準備。門松は家の目印の役割をし、しめ縄は神聖な場所であることを示すものです。
また、年神様を最大限おもてなしするため、用意されるのがおせち。鏡餅も年神様に供えるために、準備されました。餅に年神様が宿ると言われたのですね。
お年玉も、元々は年神様の魂がこもった餅玉を、家長が子どもたちに配ったことが始まりです。
新しい年の魂=御年魂(おとしだま)が始まりなのですね。
あと数時間で、2016年がやってきます!
大掃除などやるべきことは大晦日までに済ませておくことが、お迎えする礼儀。
というわけで、一年の禊ぎは今日中にしっかり済ませておきたいですね。
さあ、もうすぐ新年です。年神様に幸せを授けてもらえるように、この一年をゆっくり振り返ってみてはいかがでしょう。