祝成人!年始めの祝日「成人の日」の発祥の地は埼玉県にあった?
1月第2月曜日は成人の日。そのルーツは埼玉県にあった!?
2018年がはじまって一週間が過ぎました。毎年、新年が明けても成人の日まではなんとなく冬休み気分というか、おめでたい雰囲気が続きますね。
成人の日はもともと1月15日 = 小正月にあたる日でしたが、今では第2月曜日が成人の日になりました。全国各地でさまざまな催しをして、20歳になった人たちをお祝いします。仕事始めの後、今年初めての三連休になる成人の日。すでに大人になってしまった人にとっても、大切なこの祝日。なんと、そのルーツは埼玉県にあったというのです!
ひと昔前までは、小正月が成人の日だった
2000年まで成人の日は1月15日だったことを、新成人はご存じでしょうか?
1948年に制定された当時は毎年1月15日、小正月にあたる日が成人の日でしたが、2000年以降はハッピーマンデー法に基づき、1月の第2月曜日が成人の日となりました。
この日は全国各地で20歳を迎えた若い人たちのために成人式が開かれます。2018年の成人の日はそう、今日1月8日ですね。
成人式の発祥の地は埼玉県蕨市にあった?
現在の成人式の起源は埼玉県蕨市で開かれた成年式でした
そのため蕨市では現在でも「成人式」ではなく、「成年式」として祝典を実施しています。また、蕨城址公園内には「成年式発祥の地記念像」も建立されています。
通過儀礼としての成人の日
バンジージャンプの起源も、大人になるための通過儀礼だった?
こうした通過儀礼は世界各地で古くからさまざまな形で行われてきていて、タトゥーを入れたり、とても重いものを持ち上げたり、世界の成人の儀式を調べていくと、痛みや恐怖に耐えて初めて大人として認められるというような、聞くだけで怖くなるような風習もあります。
そして、意外なことに国内外の景勝地で人気のアトラクションであるバンジージャンプも、その起源をたどっていくと「大人として認められるための通過儀礼」が始まり……という説も残っているのです。
男子の成人の儀式「元服(げんぷく)」って?
昔の男子は11歳から16〜17歳くらいで「元服」していました
「元服」は奈良時代からあったとされるもので、男子が11歳から、または16〜17歳くらいに行われていました。「元」という漢字には「頭部」という意味がある通り、子どものころには普通に出していた頭に冠や烏帽子を被り、服装をあらためることで大人の仲間入りを果たすことになったのです。
また、初めに半元服を行い、数年後に本元服を行うといった具合に「元服」は2段階あったともいわれています。髪形や服装をあらためたり、名前を変えたり、公家と武家、身分によっても時代によっても、その具体的な儀式の内容は異なるようです。
袖を縮めて化粧を変えて、女子は大人になった
眉剃りメイクは大人の証? 女子の元服はまずお化粧から
代表的な習慣に、むし歯予防の見地からも有効だったとされる、鉄の溶液で歯を黒く染める「お歯黒」(半元服)や、眉を剃り落とし本眉をつくる(本元服)とされる習慣も……。さらに江戸時代中期になると、結婚の前後にお歯黒をして、子どもが生まれたら眉を剃って本眉をつくる風習がありました。
また、古くは裳着(もぎ)といって、成人した女子に初めて裳(も/十二単を構成する着物の一つ)を着せる儀式も行われていたのですが、江戸時代になると女子も男子同様「元服」と呼ばれるように。この儀式では、12歳〜16歳くらいで結婚と同時に、また未婚の場合でも適齢になると、着物の裾をそれまでの振袖から半分くらいの丈にしたのですが、これを「袖留(そでとめ)」といいます。
●未婚女性の着物として定着した長い袖の「振袖」
●既婚女性が着用する最も格の高い礼装として定着した短い袖の「留袖」
現代にも定着している上記のような女性用の和服の相違も、いにしえの風習が今に残っていることがわかりますね。
── 私にとって大人になるというのは、年齢にかかわらず社会に出て働いて、お給料をいただいた時でしょうか? ただ、バンジージャンプのような怖い通過儀礼は避けたいところですが、お化粧や服装が変わって大人になるというのはわかる気がします。でも、歯を黒くするのはちょっと遠慮しますけど……(笑)。
参考ホームページ:蕨市、ポーラ文化研究所