今日は「平成始まりの日」少しずつ遠くなりますが…

「平成(元号)の書」国立公文書館デジタルアーカイブより
一方、譲位による「令和」への改元はスケジュールされたものとなり、新天皇の即位を国民は心から祝福をすることができました。平成の30年余りは昭和とはまた違う、大きな変化、変革のあった時代だったようです。ついこの前までの平成をすこし振り返ってみたいと思います。
新元号で時代が切り変わる時、歴史の流れも大きくうねりました

松下氏による雷門の再建と奉納された提灯
平成の始まりは同時に昭和の終焉を告げていました。それを実感させられたのが昭和に一時代を築き活躍した巨星と呼ばれた方々が亡くなられたことです。
手塚治虫氏が2月に60歳で。マンガ界で活躍し、アニメーション制作にも大きなエネルギーを注ぎ多くのヒット作を産みだしました。
4月には94歳で松下幸之助氏が。現パナソニックを一代で築きあげ日本の産業界を牽引するのみならず、経営理念や人としての生き方についても哲学を持ち、多くの人材を育てあげられました。
芸能界では昭和の歌姫と呼ばれた美空ひばりさん。戦後の荒廃した社会に響いた歌声に多くの人が勇気づけられました。トップスターのまま52歳の若さで6月に亡くなられています。
今なおその名前と業績は色褪せず、話題は人々の口にのぼりつづけておられる方ばかりです。平成はこのような方々の業績を土台に積まれていったのですね。
平かに成ると期待した「平成」の始まりは?

消費税が設定された大きな理由は、平成時代に急速に進んだ人口の高齢化を見越してのことでした。戦後生まれのベビーブーマーが昭和の日本経済を大きく支えたことは事実です。増大する社会保障費や医療費を現役世代からの税収のみで賄うのが難しくなることも予想されました。平均寿命が延び長生きを喜ぶ一方で高齢化という今に繋がる大きな問題が明らかになってきたのも平成でありました。
「平成元年」の年末、東京株式市場の最終取引日「大納会」で日経平均株価は史上最高の38,957円を記録し終了しました。バブル経済の絶頂期です。多くの人が株式と不動産に投資を行い「財テク」がブームとなっていました。
しかし1990年代に入り株価が下落し始めると、後を追うように土地の値段も下がり、国民総生産、雇用が減少しバブルはくずれ落ちていったのです。
平成の始まりとは、急激な発展を遂げた日本経済の行き過ぎで起こったバブルの崩壊をまず見届けることだったといえましょう。
「平成」に起こった革命とは!そして「令和」に託されたのは?

平成の始まりの頃、一人ひとりが電話を持ち歩けるなんていうことは、まだ夢にも思いませんでしたが、今やそれがあたりまえとなっています。
通信方式はアナログからデジタルへ、通信データ量の増大と高速化の実現で一気にインターネットが普及しました。さらに小型化と機能の充実といった携帯電話の向上は、スマートフォンという形でパソコンの機能を持ち歩くことさえできるようになりました。さらに通信機能はさまざまな製品に搭載され実用化されています。
物同士が互いに通信して自動で認識し制御するといったことが日常的に行われています。ネット通販で注文をクリックすると翌日届く迅速さには目を見張るものがあり、多くの通信機器が活躍しているのを感じることができます。
一方であまりにも便利すぎることから多くの弊害もでています。国際的な問題となっているサイバーテロ、もっと身近なところには「デジタルデバイド」があります。インターネットを上手く使えない人々が情報の外に置かれてしまう問題です。昨年起こった新型コロナウイルス感染症で人との接触を避けなければならなくなったとき、インターネットが大いに活用されました。しかし「詳しくはインターネットで検索を!」といわれてもまだできない人が多くいることも事実です。急激な変化は同時に多くの人を取りこぼしてしまうことにもなりました。
これが新しい時代「令和」が解決していかなければならない問題のひとつではないでしょうか。
西暦という大きな流れの中だけでは見失ってしまいそうになる時代のうねりも、元号で区切ることでより際だって見えてきます。
平成はしだいに遠のいていきますが、令和の土台としての30年があることを「平成の始まりの日」の今日、思い出すのも意味あることですね。