紅葉の養老の滝(岐阜)でしか飲めない、復刻「養老サイダー」が話題!〈レジャー特集・2017〉
10月1日から復刻発売された「養老サイダー」。
さらに、11月下旬〜12月上旬に紅葉の見頃を迎える養老渓谷(岐阜)。
そのうえ11月11日〜26日の土日は「養老の滝」までの道のり(徒歩約40分)を彩るモミジやカエデがライトアップ!
今回は魅力満載の「養老の滝」を筆頭に、「日本の滝百選」から岐阜県の名瀑をご紹介しましょう!
「養老公園」(岐阜県養老郡養老町)でしか飲めない「養老サイダー」
1900(明治33)年に製造開始し、100年以上愛され続けていた「養老サイダー」。
東の「三ツ矢サイダー」、西の「養老サイダー」としてその名を知られましたが、施設の老朽化、職人の高齢化、後継者不在等の理由から、惜しまれながらも2000年に製造中止となった「養老サイダー」は、”日本最初のサイダー”または“幻のサイダー”として知られる名品です。
そして2016年、養老町観光協会有志が養老サイダー復刻プロジェクトを立ち上げ、翌年には県立大垣養老高校と創業家の協力の下、当時のレシピ通りの「養老サイダー」が再現。見事にプロジェクトは成功したのです。初回限定5000本が販売されたことは、メディアでも話題になりましたね。
この「養老サイダー」は名水百選でもある養老公園の水源「菊水泉」を使って製造されており、販売戦略としてあえてネットなどでは販売せず、「養老公園に足を運ばないと飲めない」といったプレミアム感を演出。いまや多くの人が観瀑を兼ねて「養老サイダー」のキリッとした味わいを堪能しに現地を訪れているそうですが、紅葉が最高潮となるいまこそ、観瀑を兼ねて訪れたいエリアといえるでしょう。
※お出かけの際は、養老山地の天候を事前チェック!
元正女帝が若返りの効果に驚いた「養老の滝」の霊泉
その伝説とは ── 元正女帝(680 - 748年)が行幸(天皇が外出)した際、養老町に立ち寄って醴泉を飲んだところ、病気は全快し、白髪も黒髪に戻った ── というもの。元正女帝はその効能に驚き、元号を「養老」に改めたと伝えられています。
幻だった復刻サイダーも味わえて、養老の滝へと続く道全体がモミジやカエデ、イチョウなどの紅葉のグラデーションになり、高さ30m、幅4mの「養老の滝」も観賞できる……。
さらには、無色無臭ながらも、まろやかで美味しい味わいの美泉で若返ってしまったら……!? これはもう、何をさておいても「養老の滝」に善は急げですね(笑)。
「養老の滝」(岐阜県養老郡養老町 養老公園)
●アクセス/【電車】養老鉄道養老駅から徒歩15分
【車】名神高速大垣ICまたは関ヶ原ICから約20分、東名阪自動車道桑名東ICから約40分
●11月30日(木)まで「2017養老公園もみじまつり」開催中! 詳細は 養老町観光協会(養老町役場内)HPをご参照ください
「根尾の滝」(岐阜県下呂市小坂町)
1992年に根尾の滝遊歩道が整備され、行程途中の吊り橋、急坂、沢伝いの道や、名所の「あまどり岩展望台」、巌立峡の「三ッ滝」「あかがねとよ」「唐谷滝」なども楽しめます。とはいえ、滝駐車場から滝までは成人の健脚で往復約2時間かかりますので、時間に余裕をもった計画を立て、服装・登山靴等の準備もお忘れなく。
「根尾の滝」(岐阜県下呂市小坂町)
●アクセス/【車】国道41号小坂町交差点より岐阜県道437号湯屋温泉線、岐阜県道441号落合飛騨小坂停車場線経由で巌立峡(がんたて公園)方面へ。根尾の滝駐車場から遊歩道経由で徒歩約60分
【電車】高山本線飛騨小坂駅より、濃飛バスにて日本一の炭酸泉としても有名な温泉保養施設「ひめしゃがの湯」バス停下車。以降、根尾の滝駐車場までタクシー等で約30分、遊歩道経由で徒歩約60分
●詳細は下呂ナビをご参照ください
「平湯大滝」(岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯)
また「平湯大滝」は、戦国時代の武将・武田信玄の家臣・山県昌景軍が飛騨攻めの最中に、峠越えの疲労と硫黄岳に垂れ込めるガスによって疲弊困ぱいし、平湯大滝付近で進むことも戻ることもできず、落命寸前に追い込まれた場所としても知られます。
しかしそのとき、突如昌景の目の前に白い猿が出現。白猿の導きに従って温泉(平湯温泉)につかったところ、またたく間に疲労が回復したそうですが、もしこのとき落命していれば、後に武田四天王の一人に山県昌景が数えられることはなかったでしょう。
さらに、平湯大滝と平湯温泉を擁する奥飛騨平湯大滝公園内には、足湯、蕎麦打ち体験館などの施設のほか、キャンプやスキーも楽しめるエリアでもありますので、せっかくなら宿泊を兼ねてゆっくり訪れたいものですね。
「平湯大滝」(岐阜県高山市奥飛騨温泉郷平湯)
●アクセス/【車】東京方面、名古屋方面、富山・金沢方面等のからのアクセスについては、 奥飛騨温泉郷観光協会をご参照ください
【電車】東京方面、名古屋方面、関西方面からのアクセス、高速バスについては 奥飛騨温泉郷観光協会をご参照ください
●詳細は奥飛騨温泉郷観光協会HPをご参照ください
「阿弥陀ケ滝」(岐阜県郡上市白鳥町前谷)
その名からして信仰の地であることが推測できますが、この地には、戦国時代に天台宗「 長滝寺」(郡上市)の道雅法師が、滝近くの岩窟で護摩修業(火をもって苦の根元である煩悩を焼きつくすこと)を行っていたところ、焚いた護摩の中から阿弥陀如来(あみだにょらい/はかりしれない寿命と光を持つ者)が現れたという言い伝えが!
それ以前は「長滝」という名前でしたが、阿弥陀如来の出現を機に「阿弥陀ケ滝」になったのですが、こうした言い伝えから「阿弥陀ケ滝」はありがたい場所として知られるようになり、かの浮世絵師・葛飾北斎も『諸国滝廻リ』に『木曽路ノ奥阿弥陀ケ滝』を描いています。
現地では、豪快かつ気高い滝の姿を堪能できますが、滝の裏側から豪快な落水を確認できる点もポイントです。ただし、裏側に行くと水しぶきで足元がビショビショになるため、替えの靴下やタオルなどを持参していくと安心かもしれません。
「阿弥陀ケ滝」(岐阜県郡上市白鳥町前谷)
※お出かけの際は、事前に八幡神社(郡上市)の天候もチェック!
●アクセス/【車】東海北陸自動車道高鷲ICより、岐阜県道45号高鷲インター線、国道156号、岐阜県道314号石徹白前谷線経由で約15km
●【電車】長良川鉄道美濃白鳥駅より郡上市自主運行バス石徹白線で「阿弥陀ヶ滝」バス停下車、徒歩約20分
●詳細は郡上市役所HPをご参照ください
※情報は2017年10月時点のものですが、気温低下などの要因によって観瀑条件が変わる場合があります。