降水確率について学ぶ 定義や計算方法を豆知識と合わせて解説します
という経験、ありませんか?この記事では降水確率についての基礎的な知識を、それに関連した豆知識を交えながら解説しています。例えば、降水確率「0%」で雨が降ってきても、予報として「ハズレ」にはならないケースがありますが、そのカラクリもこの記事を読めばわかることでしょう。
降水確率の定義 「1mm以上の雨(雪)が降る確率」
降水確率の計算方法 「過去の統計から」
たとえば「降水確率30%」という場合は、同じような気象条件が100回現れたときに、30回は雨が降るだろう…という意味になります。過去の統計から算出するため、過去のデータが蓄積していくほど、降水確率の精度は上昇すると考えられます。
降水確率が10%刻みの理由 「予報精度の限界」
では、なぜ四捨五入して10%刻みの値で発表するのでしょうか?これには精度の問題があります。先ほど降水確率は「過去の統計」を基に計算すると説明しました。ただ、現時点で「統計データ」はたかだか数十年分しか存在しません。「1%」単位で精度良く予報するには、少なくとも数百年単位での「統計データ」が必要になると考えられます。つまり現在の予報技術では、10%単位での発表が、予報品質上の限界なのです。
降水確率別の想定される天気
実際の天気予報でも、「雨 降水確率40%」「曇り 降水確率50%」といったように、どちらのほうが雨が降りやすいのか分かりづらい場合がありますよね。
降水確率が表すのは、あくまでも「雨の降りやすさ」であって、答えとしては「40~60%の確率で1㎜以上の雨が降る」です。それ以上でも以下でもありませんが、ここでは具体的な降水確率別の「想定される天気」を紹介します。
・降水確率「0%」 ~基本的に晴天だが、曇天である場合も~
100%晴、と言い切ることはできませんが、基本的に晴天があることが多いでしょう。ただ、1mmに満たない降水が予想される場合でも降水確率は「0%」になるため、1日中雲が多いような天気でも、降水確率「0%」であるケースが考えられます。
・降水確率「50%」 ~さまざまなケース、ゲリラ豪雨の可能性も~
さまざまなケースが考えられます。例えば、真夏で朝から晴天であるのにも関わらず「50%」である時は、太陽光で地上付近が熱せられることによって、大気の状態が不安定になり、急な雷雨(=ゲリラ豪雨)が予想されている場合が多いです。急な雷雨が起きること自体はかなりの確率で予想できるものの、それがどのくらいの広がりを持ち、どこで発生するかまでは、現在の技術では正確に予想できず、それが「50%」という数字に表れているのです。降水確率のみならず、天気予報というものは基本的に日時が近くなるほど精度が高くなります。どうしても雨が降るかどうか気になる場合は、常に最新の予報を確認するよう心がけましょう。
・降水確率「100%」 ~台風や梅雨前線が接近中~
降水確率が「100%」で発表されるような状況は、そう頻繁にあることではありませんが、台風が直撃する、活発な梅雨前線が近づいている場合など、100km~1000km単位の広範囲でまとまった降水域が一定の向き・速度で接近してくる場合には「100%」の降水確率が予想されることがあります。
降水確率に関する豆知識
答えとしては、「降水確率と実際に降る雨の強さには相関関係がある」となります。
降水確率と雨の強さ 「因果関係はないが相関関係にある」
降水確率は「100%」より「0%」のほうが外れやすい?
また、同様に「降水確率100%」の発表は、実際には最小で「95%」である可能性があります。とはいえ、「降水確率95%以上」が予想されるのは、台風や梅雨前線の接近など、ある程度時間的・空間的に大きなスケールの気象現象によるものの影響が大きく、こういった現象は現在の技術でもかなりの確度をもって予想することができます。「降水確率100%で雨が降らないことはない」と断言することはできませんが、少なくとも「降水確率0%で雨が降る確率」>「降水確率100%で雨が降らない確率」といえるでしょう。
まとめ:結局降水確率って?
降水確率について十分な知識を得た今、改めて天気予報を見ると捉え方・感じ方が異なっていることでしょう。実際の天気予報はこちらから確認できます。
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