「シワ」や「白内障」にも紫外線の影響が?「UVインデックス」をチェックして対策を!
反射と標高に注意! ~紫外線の性質と強さ~
紫外線は、何かにぶつかると反射します。日傘や帽子で上からの紫外線を遮っても、地面や建物にぶつかって反射した紫外線を下から、横から、と浴びることになります。草・土に比べるとコンクリート・アスファルトの反射率は高く、約10%。砂浜は10~25%、水面は10~20%程度です。
また、標高が1000m上昇するごとに紫外線は約10%強くなります。気温は1000m上昇するごとに6℃下がりますから、山の上では涼しいにも関わらず、紫外線が強いということに。登山で雪渓の上を歩く場合など、標高が高い上に、反射率の高い雪(約80%)の上ですので、紫外線をかなり強くうけることになります。
「UVインデックス」とは?
UVインデックスの日内変動の例
1 ~ 2 LOW 「弱い」
3 ~ 5 MODERATE 「中程度」
6 ~ 7 HIGH 「強い」
8 ~10 VERY HIGH 「非常に強い」
11 以上 EXTREME 「極端に強い」
紫外線とのつきあい方
紫外線が関係していると考えられている病気には次のようなものがあります。
皮膚:日焼け、シワ、シミ、良性腫瘍、前がん症、皮膚がん
眼:紫外線角膜炎(雪目)、白内障、翼状片(よくじょうへん)
子どものうちから浴びていた紫外線の影響が何十年たってから現れてくる場合もあるそうですから、日焼けの様にすぐに目に見える影響が感じられなくても紫外線防御を心掛けるようにしたいものです。
具体的な紫外線対策
・「UVインデックス」が3未満の「弱い」場合、安心して戸外で過ごせます。
・「UVインデックス」が3以上8未満の「中程度」や「強い」場合、日中はできるだけ日陰を利用しましょう。帽子、長袖シャツを利用し、衣服等で覆えない部分には日焼け止めを。
・「UVインデックス」が8以上の「非常に強い」や「極端に強い」場合、戸外での活動は日中を出来るだけ避けましょう。太陽が最も高くなるときが、紫外線も最も強くなります。必ず、帽子、長袖シャツ、日焼け止めを利用しましょう。
眼を守るには・・・
帽子をかぶることで20%、サングラスや紫外線カットメガネを使用すると90%程度、眼への紫外線をカットすることが出来ます。ただし、色の濃すぎるサングラスは要注意。視界が暗くなるため瞳孔が大きく開き、側面からの紫外線が水晶体に直接ダメージを与える可能性があります。
ビタミンDと紫外線
紫外線を浴びすぎると体に悪い影響があるのは確かです。しかし、体内でビタミンDを合成する場所は皮膚であり、その合成には紫外線が必要です。ビタミンD不足は骨粗鬆症の原因の1つとも考えられていますし、妊婦さんのビタミンD不足は、赤ちゃんの骨の発育に影響を与えます。とはいえ、1日に必要な日光は、両手の甲ぐらいの面積が15分間あたる程度。外出しない場合でも、ガラスを通さずに日光にあたる時間を設けると良いですね。
天気予報と共に「UVインデックス」もチェックしよう
自分の地域と比べてどのぐらい紫外線強いのか、戸外に安心してでていてもいい程度なのか、それとも長袖や帽子といった対策をとった方がよいのか、外出は控えたほうがよいほど強いのか。「UVインデックス」を参考にすると、効率よく紫外線対策をとることができます。「UVインデックス」は世界共通の指標なので、海外へ行く場合にも利用できるのが嬉しいですね。
日本気象協会tenki.jpでは、指数情報のページに「紫外線指数」として予報を提供しています。
気象庁では日本国内の「UVインデックス」の観測値をwebサイトに公開していますし、
世界各都市の「UVインデックス」をリアルタイムで調べられるサイトもあります(英語のページですが、都市名を入力してボタンを押すだけなので、簡単に使えます)。
天気予報で降水確率や予想最高気温をチェックするように、「UVインデックス」も是非お役立て下さい。
参考:環境省 『紫外線環境保健マニュアル2008』