今シーズン最強寒波が列島に襲来。
災害級の豪雪となっている青森市では、大粒の雪が降りしきる中での通勤・通学となりました。
歩道の脇には人の背をはるかに超える巨大な雪の山が。
市内を走行する車の視界は、青い道路の看板もすぐ近くにあるものの、文字がはっきりとは読めない状態でした。
さらに、雪の重みで建物が倒壊。
津軽平野のほぼ中央にある板柳町では、倒壊被害が相次いでいます。
リンゴ農家の倉庫の屋根は押し潰され、トラックに覆いかぶさっていました。
住民によると、ここには農機具や2トントラック、バイク2台、米240kgが置かれていて、被害総額は数百万円だといいます。
住民は「生活に支障がある」と話します。
大切な農機具や車などが置かれた小屋が、災害級の豪雪で押し潰されました。
町役場によると、14件の家屋や倉庫が大雪の影響で倒壊しているといいます。
青森県は、10市町村に災害救助法の適用を決め、倒壊する恐れがある住宅の除雪などを補助する計画です。
今シーズン最強寒波の影響は列島各地に。
大気の状態が不安定となった富山・高岡市では、午後2時半ごろにひょうが降ってきました。
車のフロントガラスやボンネットにバチバチと当たり、1cmほどの大きさのひょうが降り積もりました。
午後2時、気象庁が緊急会見を行い、10日にかけて日本海側を中心に平地でも大雪になる恐れから、不要不急の外出を控えるよう呼びかけました。
大雪による交通障害も発生しています。
車の赤いテールランプが光る渋滞現場。
岐阜・郡上市の国道156号線では、雪道で一時立ち往生する車が見られました。
郡上市では、午後2時までの24時間で45cmのドカ雪となりました。
東海北陸道は、郡上市の白鳥インターチェンジと高山市の飛騨清見インターチェンジの間が上下線で通行止めに。
Uターンする車の様子も見られました。
世界遺産で知られる白川郷がある白川村では、正午までの24時間に54cmの雪が降りました。
白川郷へ向かう車中では、雪道に慣れているタクシー運転手も「車線がほとんど見えないので、ちょっと慎重に運行したいと思います。ハンドル取られる場合もありますし、雪のわだちが気になります」と話し、緊張しながら運転します。
合掌造りの集落がある白川郷へ着くと、大雪にもかかわらず多くの観光客の姿が。
オーストラリアからの観光客は「ふわふわな雪ですごくやわらかい。(オーストラリア)メルボルンは雪が降らないので、雪を見られるのはうれしい」「こんなきれいな雪を見たのは人生で初めてです」と話しました。
この大雪の影響で、展望台へのシャトルバスが運休。
そのため中国から来た観光客が、雪深い道を歩いて展望台へ向かうといいます。
中国人観光客は「ネットで調べた時、たくさん雪が降るみたいだったけど、これ程とは思いませんでした」と話しました。
シャトルバスなら5分ほどで着く道も、雪に足を取られながらのため、20分ほどかけ展望台に到着。
合掌造りの集落が雪で白く染まり、幻想的な景色が広がっていました。
ところがそのあと、急な突風による地吹雪が。
川に架かる橋も凍結していて、恐る恐る歩く様子も見られました。
そして関東有数の豪雪地帯、群馬・みなかみ町では、7日から8日にかけて積雪20cm以上を観測しています。
今シーズン最強寒波は、3連休の関東にも影響を及ぼしそうです。
寒波の名残でこの週末、東京都内で雪が降る恐れが出てきました。
3連休の関東の雨と雪の予想を見ると、中日の12日(日)、午後から東京に白い雪のエリアが広がります。
都心でもみぞれから雪に変わる可能性が出てきました。
大雪への警戒が続きます。