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    寒い車内でスマホのバッテリーは本当に減りが早いの?冬の避難所で令和の時代に必要な避難所のアイテムは「テント on the ベッド」 北海道最大規模の"避難訓練"に参加 北海道北見市

    皆さんは冬の災害に備えているだろうか。

    1月13日には宮崎県で震度5弱の地震が発生したばかりだ。

    真冬の北海道で災害が発生した場合、どのような生活が待ち受けているのか。

    北海道最大規模の避難訓練に、狐野彩人アナウンサーが参加した。

    北海道最大規模の“避難訓練”に参加

    1月18日の北海道北見市。

    「こちらでは、冬の災害による停電を想定した避難所での訓練が行われている」(狐野彩人 アナウンサー)

    北見市の日本赤十字北海道看護大学で実施された厳冬期の災害演習。

    2025年で12回目となるこの演習には、約140人が参加した。

    能登半島地震で明らかになった課題を踏まえ、様々な実証実験が行われた。

    特に印象的だったのがベッドだ。

    主流のダンボールベッドは組み立てに手間― 最新のスチール製ベッドはわずか25秒

    避難所といえばダンボールベッドが主流になってきたが、実際の組み立ては大がかり。

    1つ組み立てるのに約3分かかり、個数が多くなるほど時間と労力が必要だ。

    「こちらでは最新のスチール製ベッドが組み立てられている」(狐野アナ)

    この簡易ベッドだと足を広げれば、わずか25秒で設置が可能。

    さらに、1台を1人や2人の少人数で組み立てることができる。

    「ダンボールベッドと比べてどうですか?」(狐野アナ)

    「すごく簡単にできて、手を切る心配もなかった」
    「簡単でしたね。あっという間で」
    「ダンボールベッドより安定感があるような気がする」(いずれも参加者)

    スチール製の簡易ベッドは、ダンボールベッドに比べて重量が半分で、値段も7割ほどと安く、まさに「コスパもよく、時短にもなる」新たな避難所アイテムとなりそうだ。

    現代の“必須アイテム” 「テント オン ザ ベッド」

    さらに、今の時代必須アイテムになりそうなのが。

    「今、ダンボールベッドの上にテントが設営された。中に入ってみると、カプセルホテルのような寝心地だ。こういった形で個人の空間が確保されるのは安心感がある」(狐野アナ)

    名付けて「テント オン ザ ベッド」。

    避難所でもプライベートな空間を確保できる仕組みだ。

    「寝心地はいかがですか?」(狐野アナ)

    「枕が欲しい。でも、落ち着きます」(参加者)

    参加者はこの日、各テントで就寝した。

    翌朝、北見市の外気温は氷点下14℃ほどだったが、テント内はプラス11℃もあった。

    雪で立ち往生した場合は? 車内を体験

    北海道では、例年1月下旬から3月にかけて低気圧が通過しやすい。

    12年前には、雪で立ち往生した車内で親子4人が一酸化炭素中毒で命を落した。

    雪で立ち往生した場合、エンジンを切ることが大切だが、今回、エンジンを切った車内での体験も行った。

    外気温が氷点下7℃の中、開始から10分が経つと。

    「徐々に足先から冷たさがきて、今ふくらはぎまでこの冷気が到着していると」(狐野アナ)

    「30分ほど経過しましたが、いかがですか?」(狐野アナ)

    「腰が痛いですね。この状態で1時間は厳しいかな」(参加者)

    車内では身動きが取れないため、寒さを強く感じた。

    「車の中でじっとしていると、自分のサインをなかなか見出せません。危険なのはエコノミークラス症候群。1時間~2時間でも足を曲げたままじっとしているのは危ない」(日本赤十字北海道看護大学 根本昌宏教授)

    スマホのバッテリーはどうなる? 充電を温存するには

    更に参加者からは、今の時代ならではの、こんな意見も。

    「スマホを触りました。外の気温を確認していて」(参加者)

    「電池の減り具合はどうですか?」(狐野アナ)

    「体感より少し早い気がする。できるだけ充電を温存したい」(参加者)

    寒さの中でスマートフォンのバッテリー消耗がどう変わるかを検証するため、同じ時期に購入した3台のスマホで実験を行った。

    1台は車のフロント部分に置き、残りの2台は体に密着させた。そのうち1台は省エネモードに設定した。

    12時間後の結果は

    12時間後、車内に置きっぱなしのスマホはバッテリーが20%減少。

    一方、体に密着させて省エネモードに設定したスマホは4%の減少に抑えられた。

    寒い車内では「密着&省エネモード」でバッテリーを長持ちさせることができるようだ。

    エンジンは必ず切る しかし寒い車内にも危険性

    また、寒い車内での危険性について、演習の責任者である根本教授に話を聞いた。

    大雪・吹雪で車が立ち往生した場合、エンジンは必ず切るべきだという。

    マフラーの部分に雪が詰まってしまって排気ガスがうまく流れないと、一酸化炭素が車内に充満する。

    一酸化炭素は匂いがないため、気づかないうちに症状が悪化してしまう。

    そのためエンジンは切るべきなのだが、そうすると暖房も切ることになるため、車内はどんどん寒くなる。

    寒くなった時のリスクには血圧上昇・低体温症・エコノミー症候群などがあり、こうした災害関連死にもしっかり対策が必要だ。

    では、車内に何を備えておくべきなのか。

    冬の車内に備えたい チェックリスト

    まず、しっかりとした防寒着を着て運転することが重要だ。

    さらに、寝袋は冬用を推奨。

    そして、水や食料を備えておくこと。これらを摂取することで体温が上昇する。

    強く推奨されていたのが携帯トイレ。1人5回分以上は必要だという。

    トイレを我慢してしまうとエコノミー症候群を誘発するほか、トイレを我慢するために水や食べ物を摂らなくなると余計に体調の悪化を招いてしまう。

    今のうちにできる冬の防災を心がけてみてはいかがだろうか。

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