
奈良市の学校で部活動中に発生した落雷事故。
搬送されていた中学生3人のうち2人が今も意識不明の重体です。
雷の予兆などはなかったのでしょうか?
■「『ガガーン』という金属音。『ドーン』っていう音ではなかった」
これは10日、雷が落ちる前の奈良市内上空を映した映像。
黒い雲がかかり、雨が降る様子がわかります。
レンズの下の方に大きな雨粒がついた次の瞬間…
周囲が光り稲妻が走る様子が映っています。
別の角度のカメラにも大きな稲妻が。
【近所の人】(どんな音でした?)「金属音やね。『ガガーン』って。落雷の『ドーン』っていう音ではなかった」
【近所の人】「『ドッカーン』っていうか、雷ではなく、何かが落ちたんかなと思うような」
■14歳の男子中学生2人が意識不明
警察によると10日午後5時50分すぎ、奈良市にある帝塚山学園のグラウンドに落雷があり、中学生と高校生6人が病院に搬送されました。
【記者リポート】「落雷があった当時、グラウンドには野球部やサッカー部など100人以上の生徒がいたということです」
現在も14歳の男子中学生3人が入院していて、うち2人が意識不明の重体です。
■専門家「人間の背丈でも(落雷の)十分高いものになりうる」
なぜ6人は落雷事故に巻き込まれたのか、専門家は次のように指摘します。
【森本健志・近畿大学理工学部教授】「グランドだと他に高いものがなく。人間の背丈でも十分高いものになりうる。被害を受けた生徒に直撃、もしくはすぐそばに落雷をして、その周辺、小さい影響まで入れると数キロ程度の範囲には、何かしらの電気的な影響、電気が流れるということが起こっている」
実際に生徒が倒れている様子を目撃した人は...
【現場を見た人】「2つ目のゴールの前の水たまりの辺りに倒れていた」(Q.雷の予兆はあった?)「ない、何にもない。あんなん初めて」
【近所の人】「急に雨が降って急に落雷」(Q.ゴロゴロという音はしなかった?)「ない。今回のは特にいきなりでしたね」
急な雨の直後に落ちたとみられる雷。
当時、奈良市中部には雷注意報が発表されていました。
サッカー部の顧問は警察の聞き取りに対し「急に雨が強くなり、いきなり雷の音がして生徒たちが倒れた。練習を中断するじゃ判断する間もなく、雷の音がなった」と説明しているということです。
学校側は避けることが難しかったとする今回の落雷事故。
警察は、当時の詳しい状況を調べています。
(関西テレビ「newsランナー」2025年4月11日放送)