この秋は雲海と紅葉を狙え! 登山アプリを活用した秋山登山の楽しみ方を気象予報士が徹底解説PR
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tenki.jp登山天気×YAMAP 雲海と紅葉を狙っていざ登山!
10月上旬、「tenki.jp登山天気」と「YAMAP」の2つの登山アプリを使いながら、ちょうど紅葉シーズンを迎えていた那須岳に登ってきました。さらに、この時期ならではの絶景である「雲海」に出会うべく、事前に雲海の出現を予想してから行ってきました。
今回は、雲海発生の気象条件と共に、当日の登山の様子やそれぞれのアプリの活用方法をご紹介します!
※YAMAP MAGAZINEでも記事を公開しています。併せてお読みください。
■「雲海」を見たい! 気象予報士に聞く山の絶景に出会う方法とは?
雲海発生の気象条件は4つ 雲海予想に挑戦!
雲海が発生するための気象条件は以下の4つが挙げられます。
■雲海発生の気象条件
・よく晴れている
・湿度が高い
・無風状態である
・放射冷却があり、日中と夜間の気温差がある
これらの気象条件はある程度事前に予想することができるため、事前に気象情報を集めることで自分で雲海予想をすることができます。
筆者も、登山前に雲海予想をしてみました。登山前日に各気象情報を確認すると、以下のような予想になっていました。
■登山前日時点での那須岳付近の天気予報
・夜から朝の天気は晴れ
・明け方の予想湿度は90%程度
・夜から朝にかけての風は1~2m/sで弱い
・前日昼の最高気温は21℃、当日朝の予想最低気温は12℃で、気温差は9℃程度
天気が晴れることや、風が弱いこと、さらに日中と夜間の気温差が大きいことは雲海発生の好条件となっていました。ただし、湿度が90%程度と雲海発生には少し低め。雲海が発生する、つまり雲が発生するためには、空気中に含まれる水蒸気が気温低下によってその空気内に含むことができなくなり、水滴となって現れることが条件です。そのため、湿度としては100%に近い数字が予想されなければ雲海発生が見込めません。
当日はギリギリの予想条件 果たして雲海は・・・?
靄(もや)がふもとに広がっているようす
この日の日の出の時刻は5:30ごろ。雲海の発生時間は夜明けから数時間程度のため、登山口近くにある展望台(展望台駐車場)に日の出に間に合うように到着しました。
展望台からは、ふもとが靄(もや)に包まれたように見えていました。前日の予想通り、湿度が十分に高くなかったため、雲が霧が発生しにくかったのでしょうか。靄の広がる景色も十分綺麗には見えましたが、雲海を狙っていたため少し残念な気持ちになりながらも、その場で日の出を待ちました。
雲海や霧が流れてきているようす
後から気象状況を確認すると、この時の那須岳のふもとでは南西寄りの風速1m/s前後のとても弱い風が吹いていました。この風に乗って、那須岳の南側で発生した雲がゆっくりと移動し、さらに地形の影響で那須岳のふもと付近で停滞したのではないかと考えられます。
このように、山のふもとでは雲や霧の発生は厳しい条件だったとしても、風や地形の影響によって別の場所から移動してきた雲や霧(移流霧)によって雲海が見られることもあります。雲海を狙って登山する方は最後まで諦めずに気象状況を確認し、待ってみましょう。
いよいよ登山開始! 各アプリで天気と登山ルートをチェック
登山開始の前に、登山口などの電波の届く所で「tenki.jp登山天気」と「YAMAP」のそれぞれのアプリを起動し、この先の天気の見通しや登山ルートを確認します。
山の天気は、一般的には高層天気図や気象データの数値計算結果で、気温や風などのおおよその傾向を把握することができます。また、提供される予報に関して知識を持っている方を対象に、より詳細な山岳の天気予報を提供しているサービスもあります。
「tenki.jp登山天気」もそのひとつで、100名山を含む400の山について、登山口や山頂など登山ルート上における、天気や登山指数・登山服装指数・落雷指数などの情報を提供しています。
山の天気は変わりやすく、予測も逐次変わっていく可能性があるため、定期的に天気予報をチェックするのがおすすめです。また、登山口や山小屋を離れると携帯電話の電波も悪くなりやすいため、なるべく電波が入りやすい状況下でこまめに天気予報をチェックする習慣をつけておくようにしましょう。
■tenki.jp登山天気をダウンロード
iOSはこちら
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あらかじめ登る予定の山の地図をYAMAPでダウンロードしたら、登山口で「活動を開始」ボタンを押していざ登山開始!登山中もアプリでこまめに現在地やルートを確認するようにしましょう。
■YAMAPをダウンロード
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参考:YAMAP MAGAZINE
山の紅葉はスケール大! 目の前に広がる絶景を満喫
【今回の登山ルート】
峠の茶屋(1462m)→ 茶臼岳山頂(1915m)→ 牛ヶ首(1730m)→ 姥ヶ平(1594m) → 牛ヶ首(1730m)→ 那須ロープウェイ(1684m)
日の出前後の気温は10℃くらいと、ジャケットが必要でしたが、日が昇ると共に気温も上昇。歩き始めたら体も温かくなり、長袖1枚でちょうど良いくらいでした。さらに、この日は雲ひとつない快晴で、日差しもたっぷり。紫外線もかなり強く、帽子は必須で、登山者の中にはサングラスを装着している人も見かけました。
ここ最近はなかなか遠出のお出かけができなかった分、久々に雄大な自然を感じてリフレッシュすることができました。
山の醍醐味は休憩にあり? 登山中にカフェタイムも
ガスバーナーなどを使って本格的に調理する人もいれば、お菓子やお弁当を持参する人もいますね。いずれにせよ、いつも食べている食材が山で食べると数倍おいしく感じるのは私だけでしょうか。
今回は、ガスバーナーでお湯を沸かしてコーヒーを淹れ、持ち寄ったお菓子と共にいただきました。淹れたてのコーヒーは、たくさん歩いて疲れた体によくしみて、ほっと一息つくことができました。YAMAPさんは、登山用コーヒーも作られているそうです。ぜひ皆さんも探してみてください。
無事下山! 終了時はYAMAPアプリで下山報告 自分だけの活動日記を作ろう
ロープウェイ乗り場に到着!おつかれ山!
下山したら、YAMAPアプリの起動を終了させ、下山報告をしましょう。登山中にYAMAPを起動させることで、自分の歩いてきた軌跡がアプリ内にデータとして記録されます。下山後、コメントや写真を付け加えたりすることで、自分だけの登山記録を作ることができますので、ぜひお試しくださいね。
参考:YAMAP MAGAZINE
今回一緒に登山をしたのは・・・
筆者(左)とYAMAPの原田さん(右)
ぜひ皆さんも、「tenki.jp登山天気」と「YAMAP」の2つの登山アプリを活用して、安全で楽しい秋山登山をお楽しみください。
※今回の登山では、周囲の状況を確認したうえで適宜マスクの着脱をしております。