九州 過去の災害を知り、台風への備えを[高潮:1999年台風18号]
1999年の台風18号では熊本県で大きな高潮災害が発生しました。この災害を振り返り、台風10号への備えにいかしましょう。
猛烈な暴風と大規模な高潮をもたらした1999年台風18号
台風の進路のすぐ東側にあたる八代海では大規模な高潮が起こり、八代海の北側の奥にあたる不知火(しらぬひ)町松合(まつあい)地区(現在は宇城市)で浸水による大きな被害が発生しました。
満潮時刻の2時間前に高潮発生

八代海は細長い形をしており、台風18号の猛烈な風によって八代海の奥へと吹き寄せられた海水が最も奥の不知火町で行き場を失う形となり、陸地に押し寄せたものとみられます。
一般に高潮は、満潮の時間帯と台風接近が重なって起こることが多いですが、この高潮災害は満潮時刻の2時間ほど前に発生しました。
満潮時間帯以外でも高潮発生のおそれ
また、台風10号は非常に強い勢力で接近するため、大きな気圧低下と猛烈な風によって、満潮の時間帯以外でも高潮が発生するおそれがあります。
台風が接近すると暴風で外に出ることが難しくなります。高潮により浸水のおそれがある地域では、台風接近前に避難することが大切です。