冬の災害 寒さに対して必要な備え 防寒グッズや効果的な暖の取り方を解説
寒さ対策の重要性を考える
令和6年能登半島地震で大きな被害が発生した石川県七尾市の1月の平年気温は、最高気温は6℃前後、最低気温はマイナス1℃程度で、2月にかけて氷点下の気温を記録する日が多くなります。また、東京都心でも1月から2月を中心に最低気温が氷点下になることがあり、最低気温が一桁となる期間は約7か月間もあります。備えを考えると、寒さ対策がいかに重要かお分かりいただけると思います。
効果的な衣類の身に着け方
可能な限りの衣類を身に着けたら、肌の露出を極力少なくするようにして下さい。手袋や靴下は衣服にかぶせるように身に着けると、体の熱が逃げるのを防ぐことができます。ネックウォーマーやマフラーがなければタオルで代用して、首元の冷えを防ぎましょう。この時マフラーは衣服の中に入れるようにして身に着けると良いでしょう。
最近はコンパクトに畳んで収納できる機能性防寒着も多くありますので、防災リュックに入れておくと安心です。
また、避難所などで過ごす際は、段ボールや毛布を重ねて敷いた上で過ごすなど、冷たい床との接触は可能な限り避けるように工夫をすることが大切です。家族で体を寄せ合いましょう。
新聞紙やエマージェンシーシートの活用
新聞紙を数枚重ねてつなぎ目をテープで止めて羽織ると、上着のように羽織れたり、肩掛けショールにしたりすることができます。
大きめのポリ袋があれば、くしゃくしゃに丸めた新聞紙を入れるだけで、ひざ掛けになります。
さらに、新聞紙を使って空気の層を作ることで寒さを和らげることができますので、お腹に巻きつけることでお腹の冷えを防いだり、2重履きにした靴下の間に新聞紙を巻いたりすることで足の冷えを防いだりすることができます。
また、防寒に役立つだけではなく、防水性、防風性のあるエマージェンシーシートは、季節問わず活用でき、安価で手に入れることができるため、家族分の準備があると良いでしょう。
使い捨てカイロや湯たんぽの活用
首には頸動脈と呼ばれる太い血管が通っているため、首元にマフラーやタオルを巻いた上で、首の後ろにカイロを貼ったり、尾骶骨の上にカイロを貼ったりすると、効果的に体全体を温めることができます。
カイロを使う際には、低温やけどに注意し、直接肌に張り付けるのではなく衣服の上から貼るようにし、就寝時は外すようにすると良いでしょう。
使い捨てカイロには使用期限がありますので、期限の近いものは日常生活の中で使用し、使用した分は買い足すようにするとおすすめです。
また、丈夫なペットボトルに、水と沸騰したお湯を1:1で混ぜたぬるま湯を入れ、タオルで巻けば湯たんぽ代わりになります。脇の下にも太い血管が通っているため、湯たんぽなどを挟めば体を温めることができるでしょう。
冷え込みの厳しい時期を含めると1年の中で寒さに対する注意が必要な期間は長きにわたります。災害はいつ発生するか分かりません。寒さに対する備えはとても重要ですので、冬の寒さを実感できる今の時期にこそ、ご自身のご家庭の寒さに対する備えは十分に考えられているか、見直すようにしてください。
※この記事は、tenki.jpとYahoo!ニュースによる共同連携企画です。